言葉を超えて届く、世界に一番近い田舎「祖谷」—Tsurugi Local Experience 2021—中編 | KATALOG
言葉を超えて届く、世界に一番近い田舎「祖谷」—Tsurugi Local Experience 2021—中編

言葉を超えて届く、世界に一番近い田舎「祖谷」—Tsurugi Local Experience 2021—中編

齋藤 千夏
齋藤 千夏

2022.01.12

生まれも育ちも徳島の私が、最近熱いと思っているスポット徳島県西部”にし阿波”。

そんなにし阿波の剣山エリアにて開催された、剣山を聞く・知る・体験するイベント「Tsurugi Local Experience 2021」の様子を前編・中編・後編でお届けしています。

◆前編はこちら
剣山を聞く・知る・体験する−Tsurugi Local Experience 2021−前編

中編のこちらの記事では日本三大秘境の一つとして知られる「祖谷(いや)」の文化について、私が体験し感じたことをお届けします。

※トップのサムネイル写真:にし阿波ネイチャーツアー実行委員会

先祖から伝わった元歌、正調「祖谷の粉引き節」

右が都築麗子さん76歳。

Tsurugi Local Experience 1日目の日中はそれぞれアクティビティに参加しましたが、夕方からは、「ローカルを味わってほしい、祖谷の文化を味わってほしい」といった思いのプログラムが用意されていました。

日本三大秘境でもある祖谷では、祖谷そばが有名。

祖谷そばなど地元の料理をいただくことができ、そば打ち体験なども行っているにし阿波の誇る「つづき商店」の都築麗子さんから、民謡や祖谷での暮らしについてお話をお聞きしました。

夜なべ仕事の眠気覚まし

昔は各家庭でたくさんお客さんがくる時には、
夜なべで徹夜仕事として粉引き(そばの実を石臼でひく)をしていて、
即興的に思い思いに歌を歌いながら眠気を覚ましていたそうです。

そんな眠気覚ましとして歌われていた
もともと山の深い東祖谷で先祖から伝わった編曲されていない元歌・正調「祖谷の粉引き節」をはじめに聞かせていただきました。

そのまま心に染み渡るようにと、スピーカーは用意せず、生歌で。

写真:にし阿波ネイチャーツアー実行委員会

歌っていたいただいた歌の中に、
「嫁に来た若い奥さんと仲良く気持ちをこめて石臼をひけよ」というような内容がありました。
これは、“仲良くしないと自分の娘も他人の家に嫁にいくから”という子供を思う気持ちが歌われているそうです。

写真:にし阿波ネイチャーツアー実行委員会

私も歌を聞いていると、なんだか少し切なく、でも温かい気持ちになりました。

写真:にし阿波ネイチャーツアー実行委員会

でおっちさん(一般社団法人そらの郷)
「日本語がわからない海外の方でもこの歌を聞いて、涙する方がいるそうです。言葉はわからなくても子供を思う気持ちが言葉を超えて届くのではないでしょうか。言葉を超えて届くこの祖谷は、世界に一番近い田舎だと思っています。誇るべき伝統、文化。ぜひ山だけでなく、この集落の文化を含めて剣山エリアをぜひ皆さんと一緒に守っていきたいし、いろんな人に来てほしいという風に思っています。」

写真:にし阿波ネイチャーツアー実行委員会

最後の歌はみんなで1フレーズを覚えて歌いました。
大声を出して歌うような歌ではないので、それぞれが小さい声で歌ったのですが、澄んだ空気の中に響くか細い声が重なった歌声はとても素敵でした。

都築さん「弟子入りしたら店ごとあげます!」

笑いながらそう言っていましたが、この文化や歌い手がいなくなるのはとても悲しいなと思いました。こういった日本各地の文化を若い世代が知ることはとても大切なことだなとしみじみ。

夕食会で出会ったASSOBIMOTTE のお二人

そして1日目最後は夕食会。

それぞれ好きな場所に座ってご飯を食べました。

私は、運営スタッフの方3人と三好市で活動するASSOBIMOTTE (アソビモッテ)のみっちゃんこと横山道雄さんと、てっぺいさん(内田 哲平さん)と一緒のテーブルでした。

ASSOBIMOTTEは主要メンバーは3人だそうで、今回は2人がこのイベントに参加。三好市池田町のハチミツを販売しているとのこと。

「アソビモッテ」なんて素敵なネーミング!! とグッと来てしまいました。

このイベントが終わった今でもこの「アソビモッテ」という言葉がよく頭に浮かびます。

ASSOBIMOTTE

”ASSOBIMOTTE アソビモッテ“は「遊びながら」という意味の徳島県地方の方言です。仲間たちと心から楽しみ、一生懸命作ったモノたち。ASSOBIMOTTEでは数値には表れない《遊び心》を持ったものづくりに新たな価値を見つけお届けします。
(インスタのプロフィールから文章引用)

上の写真はハチミツの瓶にラッピングしていた紙を撮影したのですが、このラベル、文字はいつも同じではなく変わるそう。
メンバーだったり、メンバーの家族などが手書きした文字がラベルになっているんだとか。
遊び心があって、販売している自分たちもその家族も仲間も愛着がより持てる素敵なラベルだな……と思いました。

夕食後、ハチミツを舐めさせてもらったのですが、癖のある香りはせず、すっと体に入ってくるようなハチミツでした。このハチミツはもともとメンバーのお父さんが作っているものだそうで……もっと詳しく話を聞きたい!と思いました。

私もアソビモッテいきたいですね〜。

夕食後は牛尾愛子さんに人生相談をしたり、友達のウクレレで歌を歌ったりしながら過ごしました。神山―上勝の旧道の山道を歩いてみたいというような話も盛り上がっていましたよ。

盛りだくさんな1日目はこれにて終了。

2日目は奥祖谷ショートトリップへ参加しました。

日本三大秘境である祖谷。そんな祖谷にあるスリル満点のツルでできたかずら橋を訪れました。
どうやってツルで橋を作っているかご存知ですか?
徳島県民の私ですが、初めて知ったかずら橋についてのお話もお伝えしたいと思います。

愛媛県の西条市のローカルデザイナーの方との出会いについてもお届けします。お楽しみに!

後編へ続きます。
ローカルガイドと巡る奥祖谷 −Tsurugi Local Experience 2021− 後編

この記事を書いた人

齋藤 千夏

齋藤 千夏

徳島生まれ徳島育ち。社会人2年目の2020年リレイション入社。 アウトドア・音楽・イベント好きなアクティブ派で、食べることをずっと考えています。エスニック料理、特にスパイスチャイが好き。サーフィンを始めたので趣味と言えるくらい上手くなりたい!大切なひとたちや応援したい人たちの力になれる、そんな仕事ができるよう頑張っています。

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