KATALOG WEBをご覧のみなさま、こんにちは。
前回に続き、まちづくりの実践として、社会福祉法人 来島会(愛媛県今治市)の「桜井プロジェクト」について活動紹介をさせていただきます。
【前編記事】
地域の人々を巻き込む土台づくり – 桜井プロジェクト活動レポート−|KATALOG WEB
突然の出会いからスタートした新たな活動
梅の花が咲く頃、この地域に住む村上さんという方に出会いました。
話を伺ったところ、桜井プロジェクトにこの町の伝統文化を残すための掛橋になってほしいという依頼でした。
桜井地域の伝統の一つとして挙げられるのは、約230年前からずっと地域の祭りと共に守られてきているお神輿です。その職人さんや担い手が年々減ってきているということ。
また、今治市桜井地域には古くから「宮島さん」という行事があり、7歳までの男児の成長を願って長さ1m前後の手作りわら舟に子供の名前を書いて海に流すという文化がありました。昔は、桜井のどの家庭でも孫にわら舟を作っていたそう。
現在では作り手がいなくなり、祭りの存続が危ぶまれている状況だということです。
翌月には、実際に地域の企業の方やボランティアの方と共にわら舟作りに参加しました。こうした伝統行事等の作り手や行事の担い手なども減ってしまっているという現状に対して、人が時代を超えて繋いできたモノや行事を途絶えさえてはいけないとあらためて実感しました。
日本の「伝統」において、多くの地域が後継者問題に直面していることを聞きますが、伝統や文化を次世代の子どもたちへ渡り繋げていくことで、地域の魅力やそこに込められた想いも繋がっていきます。
桜井プロジェクトのミッション、「ツナゲテ、ツクッテ、ナミダテル」にもあるように、今回体験したことを今後もこのメンバーできたらと、毎月「桜井わら舟づくり体験」イベントを開催中です!
【桜井プロジェクト Facebookページ】
https://www.facebook.com/sakuraiproject0055
桜井プロジェクトが取り組んでいる「わら舟づくり」は、愛媛新聞さんにも丁寧に取材していただき、大きく掲載されました。
桜井プロジェクトの役割は、文化や伝統を地域に広げ、波立てていくこと。
文化とは、人と人がつながり、人と地域がつながり、ゆっくりとした空間(人々の余白)で生まれていくものです。
まずは自分たちがその文化に触れ、自分の町の伝統をあらためて知ること。そして次世代の子どもたちにもこのバトンを手渡し、桜井の人や地域に関わりたいと思える魅力的なまちづくりを目指して今、新たな挑戦が始まろうとしています。
今回、私も実際に活動に参加させていただくことで実感したことは、
桜井プロジェクトのメンバーが日々、自分事として足元の暮らしに目を向け、活動を継続してきたからこそ、多方面でその幅が広がってきているということです。
コロナ禍でも偶然の出会いや繋がりをいかし、前向きに取り組む2021年後半の桜井プロジェクトの活動がますます楽しみです。
この記事を書いた人
澤田千尋
横浜スタッフ。神山塾9期を経てRELATIONの歌う広報担当。地域のよさや出会った人たちの魅力を発信しながら、これからの時代を生きるためのヒントをお届けします。シンガーソングライターとしても活動中。RELATIONと共に全国ツアーするのが夢!
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