神山で過ごした夏休み | KATALOG
神山で過ごした夏休み

神山で過ごした夏休み

ゲスト
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2021.09.30

初めまして!

この夏、WEEK神山でインターンをさせていただきました島根大学3回生の井上陽人です。

なぜ僕がKATALOGを書いているのか?

それは、祁答院さんとの出会いがきっかけです。

あとで詳細を書きますが、僕の名前を形として残そうと決め、今回文章を書かせていただいています。

10日間という短い期間でしたが、普段の大学生活では経験できないことが多くとても濃い内容のインターンとなりました。

そこで今回は、僕が過ごした10日間の体験を紹介したいと思います。

WEEK神山

week神山

stay&work いつもの仕事を、違う場所で

なぜ神山に僕がいるのか?

突然ですが、僕「井上陽人」には、ぼんやりとした夢があります。
それは、日本の伝統を受け継ぐための町づくり、景観保全をすると同時にその地域の生態系を守ることです。

具体的な例としては古民家事業としての宿やカフェの運営に興味があり、
そこに地域の生態系保全を加えるとおもしろそうだなぁと考えています。

就職について真剣に考え始めたとき、大学では学ぶことのできない町づくりについて学びたいなぁと思いを面白そうな場所を探していました。

“地方創生”について調べる中で神山町を知りました。
「この町は絶対に面白いし、行かないと後悔する!」と確信し、2021年6月に神山をできるだけ吸収しようという目標のもと徳島県を訪れました。
しかし、アポをとったわけでもない僕は当然地域の人と話せず宿に到着しました。

そこでWEEK神山の代表 神先さんと出会い、話を聞いてもらうことで当時抱えていた“町づくりに興味あるが、何をすればいいのか分からない“というモヤモヤがすっきりしました。
その後、話の中で趣味であるサンショウウオの話になり、一緒に捕まえに行こうと誘っていただきました。

まさかのサンショウウオきっかけでインターンへの参加が決まりました。

基本的な1日の流れ

WEEK神山の一室。

10日間、僕は久しぶりに規則正しい生活を送りました。

僕は毎日7時に起き、青く透き通った鮎喰川を眺めながら、前日のまとめ(何をしたか、感じたか)をノートにまとめていました。
この一人時間は、インターン中の自分を記憶的、体力的、精神的にも落ち着かせてくれる大切な時間となりました。

9時からは、朝食の片付けを始めます。食器を洗い、定位置に片づけます。

それが終わると朝ごはんをいただきました。

10時からは、チェックアウト後の部屋の掃除が始まります。部屋の掃除は、髪の毛1本、水垢一つを残さないようにします。これは、お客様をもてなすためのものであり、目の届きやすい部分から、隅まで丁寧に部屋を作っていくことが大切であると教えていただきました。

いつもは、客側なので当たり前だと思っていたきれいな部屋が、このような思いの元作られていること知り、これから実践していこうと思いました。

実践の場は、すぐに来ました。掃除が終わり、昼食・休憩を挟むと敷地内の草刈りを任されました。
日中ということで暑さとの勝負でしたが、掃除での教えを胸に母屋周り、宿泊棟前や駐車場の草を丁寧に取りました。
日に日にきれいになっていく敷地内と溜まっていく草の山を見ると、達成感を感じると同時に最近継続して達成したものがなかったなと思いました。
9月からの卒業研究は丁寧に継続して納得のできるものを作ろうと決めました。

19時から、夕食の対応を始め、朝と同様に洗い物や片付けを行います。加えて、コンロ掃除やスポンジの熱湯消毒の締め作業をします。これを終えると僕の1日は終わります。

神山ならではの学び

今回のインターンでは、多くの面白い大人や同世代に出会うことができました。

その中でも特に祁答院さん(ケドさん)との出会いは、インターンの充実度を上げてくれました。
ケドさんは出会う前から本やネットで何度も見かけており、会ってみたいなぁと思っていました。
インターン中に2回お会いする機会があり、たくさんの話をしていただきました。

ケドさんは、自分の夢をしっかりと持っています。
その1つとして学校を作るという夢を教えてくれました。
その話の中で、田舎だからこそ経験できることを子供たちに提供する学校作りというテーマが僕にも合っているなと思いました。
今後、生態系に関して勉強して知識をつけて、その学校の課外学習の講師のような存在になれると楽しいだろうと感じました。

これは神山で出会った人に共通して言えることだと思うのですが、
夢を持つ人はめちゃくちゃかっこいいと思いました。

教師やバイト先など僕の身近にいた大人たちはある程度型にはまり、残りの人生を型どおりに進んでいく人が多かったです(偏見かもしれませんが……)。
それも尊敬しており見習う部分は自分のモノにしたいと思います。

しかし、僕は感覚的に憧れませんでした。
どちらかというと自分の夢を語ることのできるおっさんになりたいと考えています。
形にできないと現実見ろと怒られる時が来ると思いますが、僕はまだ21なのでもう少し冒険しようと思うことができました。

また、同世代のインターン生と出会う場も突然やってきました。

“かま屋”でお昼ご飯を頂いているとき、神先さんとかまパンの笹川さんの会話の中で
「インターン生の交流おもしろそうじゃない?」
「いいね、やってみよう」というノリで決まり、
3日後にはしっかりとした形となり僕たちは交流をすることができました。
すばやい実行力はもちろんですが、神先さんと笹川さんの「面白そう」を実行できる関係性に憧れました。

ここで出会ったインターン生は、みんな目標をもっています。分野はそれぞれでしたが、共通して「なんでもやってみよう」というチャレンジ精神を感じました。
自分ももっと多くの人や場所に出会い、経験を積んでいこうと思います。
そして、いつかみんなと神山の大人たちのような関係を作ることができると面白いだろうなぁと思い、ワクワクしました。

神先さんとの会話の中で

WEEK神山の食堂。

ごはんの時や休憩時間中、僕は多くの質問を神先さんに投げかけました。

経営で大切にされていることや僕の将来についての話が多かったのですが、
全体的に僕は経験が足りないことがわかりました。

神先さんは流れの中でするべきことが出てきて、経験を積むことができると教えてくださいました。

目の前にあることを成し遂げ、何を感じ、何が自分の中で腑に落ちたのかを確かめ、成長していくことで少しずつ自分のやりたいことを形にしていく。

それが今の僕に必要なことです。

神先さんは初めの一歩を踏み出すことで、そのすべきことを目の前にしていると気づきました。

体を動かしてボールの正面に行く野球の守備と同じだなぁと思いました。

当たり前のことなのかもしれませんが、その一歩目を踏み出すという実行力はみんなが持っているものではありません。
僕も興味のあること、将来につながりそうなことには積極的に挑戦するようにしたいと思います。

インターン期間中、数回サンショウウオ探索に出かけました。
神先さんに「サンショウウオいそう?」と聞かれると、
僕は「ぽい環境ではあります」と答え続けました。
実際に雰囲気のいい環境であったのですが、生息に適した河川の水量や陸地の湿り具合などの詰めがあまかったため、観察することができませんでした。

神先さんからサンショウウオを観察することと経営を継続させることは基本的には同じことであると教えてもらいました。

神先さんはサンショウウオ探索の時も地域の目撃情報を集めたりして成功のための事前準備をしていました。
このように経営の際にも先輩の経験談などを集めるなど事前準備が必要となります。

僕はあとさき考えず、とりあえず何でもやってみることが多いです。
多くの経験はできるのですが、事前準備が少ないと得るものが少ないなと感じていました。
事前準備の手段として5W2Hを考えて予定立てるのが基本かつ大切だと教えてもらいました。
今後は、意識的に何事でも予定立てて挑戦するようにしようと思います!

10日間を経て

僕は、最近就職という現実が近くなり、なるべく理想の将来に近づけようと焦っていました。
このインターンを経てその焦りが和らいだ気がします。

このインターンに参加できたことで、自分も一歩目を踏み出せていると自信を持つことができました。
しかし、予定立てが甘いことや、もっと広い目で物事を見る力が必要だということも分かりました。
まずは、予定立ての練習として日頃の生活の小さいことから実践します。そして、興味のあることに一歩踏み出し、目の前にあることを焦らずこなしていこうと思います。

神山町の人たちからはまだまだ学びたいことがあります。

サンショウウオ探索のリベンジも含め、今後も足を運びたいと思います。

WEEK神山の皆さん、お世話になった皆さん、ありがとうございました。

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神山塾生や、地域のキーパーソン、中学校の生徒さんetc…それぞれの地域や故郷への思いを「KATALOG」に綴ってくれています。

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