KATALOG WEBをご覧のみなさん、こんにちは。リレイション、歌う広報担当の澤田です。
前回の記事では、都会で心折れかけた私が第二の故郷、徳島で心機一転、音楽活動を再開するまでのエピソードを書かせていただきました。
後編では、実際に100曲目を撮影したロケ地(徳島県神山町)での様子と作品に対する思いを中心にお届けします。
【前編】人生再生、復活の地にて初心に返る|KATALOG WEB
私の思い出の地で、原点回帰
これまでのcocoroチャレンジ、99曲目までは自分で動画編集をしていましたが、記念すべき100曲目の撮影は初めてプロの映像作家さんに依頼することにしました。お願いしたのは、ちょうど神山塾生時代に出会った山崎 伸晃さんです。
【studio imagine】
https://www.instagram.com/imagine_base/?hl=ja
山崎さんは、徳島県神山町の隣町、上勝町で活躍されている情熱的で素晴らしい映像作家さんです!
今回の撮影を経て、プロとはどういうことなのか、ご自身の仕事に対する向き合い方に改めて尊敬し、背筋が伸びる思いでした。
【過去記事】上勝町とはどんなところ?
大切なことに気づく学びの旅|KATALOG WEB
そして、今回選曲した大ヒット曲YOASOBIの「夜に駆ける」は正直、ピアノ弾き語りの難易度が高く、人に聴かせられるようになるまでに半年くらいかかりました。今のところ、人生で一番練習した曲だと思います(笑)。
「絶対、歌いながら弾けるようになりたい!」と思える曲に出会えたことが久しぶりだったので、いつも以上に気合いが入っていましたね。
山崎さんと撮影場所について打ち合わせを重ねる中で、「夜、真っ暗な場所で撮影できたら」と演出のご提案をいただき、思いついたのが復活の地、徳島県神山町の思い出の廃校でした。
弊社リレイションは、北海道、浦幌町にあるTOKOMURO Labをはじめ、これまでさまざまな地域の廃校利活用の取り組みに携わってきましたが、神山町の廃校利活用がその原点です。
地域の子どもたちが減り、使われなくなってしまった学校の校舎に新たな風を吹き込み、そこに集まった人同士の力が合わさって新しい何かを生み出す営みは、たとえ同じことをやったとしてもその時に集まったメンバーによって千差万別だからこそ、毎回ワクワクします。
ドキドキの撮影当日!!
山岳地帯は夕日が山に隠れるのが早いため、日が沈む前に撮影したいシーンを撮るのは1分1秒の争いで内心ヒヤヒヤでした(笑)
でも、曲の雰囲気とは真逆なほど長閑な四国の景色に癒され、緊張がだんだんと解れてきたのを覚えています。
そして日が沈んだあとは、いよいよ夜の学校へ!
たくさん教室がありましたが、あえて以前出演させていただいた4K徳島国際映画祭のCM撮影で使ったのと同じ教室を選びました。
大人の特別活動は深夜にまで及び……(笑)
作品作りに本気で向き合ってくださった山崎さんご夫婦をはじめ、夜遅くまで快く校舎を開放してくださった地域の方、そして社長のおかげで、無事撮影を終えることができました。
今回、「夜に駆ける」を選曲した理由がもう一つあります。
この歌は、小説「タナトスの誘惑」を元に楽曲化されたものですが、公開後に続編として描かれた「夜に溶ける」と合わせて読むと、この曲をより深く聴けると思います。
2〜3分で読める短い小説なので、興味のある方は検索してみてください。
ここからは、私の解釈ですが、この曲が大ヒットした背景には、夢や希望といった理想だけでは生きていけない現代社会の闇と、このご時世における人々の悩みや苦悩が多くの人の共感を生んでいるのではないかと思います。
赤と緑の相反する光のように、常に私たちは生と死の間に生きていて、真面目に一生懸命に生きている人ほど、時にその場からとてつもなく逃げたくなるような孤独感に襲われることがあるのではないかと。
私自身が今日に至るまで、何度も失敗や挫折の連続で自分の人生に幻滅し、生きる意味を見出せなかった時、出会った人の温かさ、伝えてもらった言葉、与えてもらったこと、その一つひとつに救われてきました。
もし今、この記事を読んでくださっているあなたが、何かに悩んだり、迷ったり、孤独を感じているとしたら。
これまで選ばなかった選択肢をあえて選んでみたり、今ある足元の暮らし、環境を変えてみたり。抱えている不安がすぐには解決できなかったとしても、ちょっとの勇気から生まれた行動の連続が自分の道を切り開くきっかけになるのではないかと思います。
私は4年前、自分の置かれた環境を変えることで、今となっては第二の故郷と思える徳島、そして神山町に出会うことができました。この地で出会った人たちのおかげで、今の自分がいます。
わざわざ夜の廃校でミュージックビデオを撮るなんて、なかなか斬新なことだと思いますが、私のこれまでの人生を振り返ると、とても意味がある100曲目となりました。
「あなたの毎日にサプリソングを」というキャッチコピーで、この春から気持ちを新たに、アーティストとしてさらに成長していきたいと思います。
そしていつの日か、今よりもう少し影響力をつけられるようになった時、「こんな生き方もあるのか」「こんなことができる地域があるのか」と、誰かの、何かの、ちょっとした生きる勇気に繋がったら幸いです。それが自分にできる未来への恩送りとなることを願って。
このミュージックビデオや記事が、一人でも多くの人に届きますように。
【cocoroチャレンジ 100曲記念MV】
この記事を書いた人
澤田千尋
横浜スタッフ。神山塾9期を経てRELATIONの歌う広報担当。地域のよさや出会った人たちの魅力を発信しながら、これからの時代を生きるためのヒントをお届けします。シンガーソングライターとしても活動中。RELATIONと共に全国ツアーするのが夢!
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