愛媛県西予市で行ったLearning Journeyのレポート第3回目をお届けします！

第1回 城川町編はこちら
第2回 宇和町編はこちら

三瓶町-老若男女がイキイキと輝くまちづくり-

場所は変わりまして、最後に訪れたのは海が美しい町、三瓶町。

「蔵小校区ふるさと振興会」の地域づくりについて学びました。

蔵小校区ふるさと振興会は、地域でさまざまな催しを企画していて、今回はその中で3つの活動について紹介してくださいました。

まずは、こちらの「大運動会」。近所づきあいが希薄化していることから、住民の交流・親睦や町に対する意識改革のために計画され、昨年初めて開催されたようです。

【参考】　「廃校活用し住民運動会　西予・三瓶で４００人が参加」（愛媛新聞ニュース）

当日は、目標人数を大きく上回る参加者が集まり、老若男女が主体的に競技を楽しみました。イメージした一体感のある「地域同窓会」となり、地域づくり活動に自信が持てたそう。

会場となったのは、旧蔵貫小学校のグラウンド。

平成26年に閉校となった小学校の中も案内していただきました。校舎は、地域の方たちが定期的に掃除していて、今でもとても綺麗に残されています。

現時点では、まだ廃校の活用は計画されていないようですが、今後きっとここでも町の人たちが集まって何かできるのではないかとワクワクしました。

次に紹介いただいた活動は、「めだかの学校」。ウナギ養殖場であった水槽を再利用し、めだかを飼育しています。そこに、東屋・水車小屋を建て、訪れた人がめだかを観察したり水遊びしたりすることができる施設です。

小学校が閉校するなど少子高齢化の影響で子どもの声が聞こえなくなり、地域が寂しくなったことから、地域の活力を取り戻し、生き生きと暮らすために作られました。

めだかの学校を活用して、観光客を呼び込んだり、地域の子どもたちを巻き込んで生態系について学習する機会をつくったりしているそうです。

実際に現地に案内していただくと立派な水車があり、池の中にはたくさんのめだかが泳いでいました。こんなにたくさんのめだかを見たのは初めてでした！！

実は、このめだかたちは、以前シラサギの捕食被害にあってしまったそうで、施設全体には丁寧にネットが張られていました。
めだかの数がこうして増えている光景から、地域の方が大切にされていることが伝わってきます。

最後にご紹介いただいたのは、地域にある「蔵王公園」。

昭和52年に結成した青壮年グループ「太陽会」のみなさんが整備されています。

近年、独居老人が増えていることから、お年寄りが活発に交流する居場所として、また、安心して暮らせる災害対応拠点として蔵王公園の改修が進められています。

この東屋では、BBQもできるように、町の人の手で作業が進められているそうです。また、この公園で避難訓練も行っているようで、隣接する池の水を使った炊き出し訓練などもされています。今後も、公園周囲の避難路の確保や憩いの場としての整備など活動は続いていくようです。

以上、蔵小校区ふるさと振興会の主に3つの活動について、学ばせていただきましたが、地域の方が、「行政の力に頼るのではなく自分たち何かできないか？」と前向きに取り組んでいる姿を見て、大変感銘を受けました。
「何よりも自分たちがここで楽しく生きるためにやっている。」とおっしゃっていた会長の言葉が印象的でした。

Learning Journeyの行程を終え、参加者の方からは、次のような感想がありました。

「自分が好きなこと、やりたいことを軸におきながら地域を巻き込んでいく姿が最先端の姿だと感じた」

「地域にあるもの（ヒト・モノ・コト）で、地域の人が地域を盛り上げていく。それが本来の姿ではありながら、それを現代の若者は忘れかけている気がする」

「少子高齢化の厳しい状況の中でも、地元の方々の団結力の強さに羨ましさすら覚え、地域を盛り上げたいという住民主体の活動に希望を感じた」

「私は自分の住んでいる町をここまで大切に思えているだろうかと考えさせられた」

参加者が自分の生き方と照らし合わせながら、これからを生きるヒントを持ち帰る学びの場となりました。

今回は愛媛県西予市が舞台でしたが、Learning Journeyは、このように色々な地域の方と出会い、交流し、実際に現地の空気を肌で感じながら、自分と向き合える時間を大切にしています。
激動の社会の中で、これから生き方や働き方について考えたいあなたへ。
ぜひおすすめです！！

このKATALOG WEBでは、今後開催するLearning Journeyの情報もUPしていく予定ですので、ご興味のある方はチェックしてみてくださいね。