こんにちは。
リレイション東京の西川です。
いよいよ1年で一番寒い時期になってきましたね。
今回は、東京でおこなったイベント
「KATALOG NIGHT 2018 vol.1 きっかけのきっかけ」のイベントレポートをお届けします!
「きっかけ」とは?
イベントの内容をご紹介する前に、
私・西川の「きっかけ」についての考えを少し書かせてください。
私は、自他共に認める「怖がり」です(笑)。
別の言葉に置き換えれば、「石橋を叩いて渡らない」タイプ。
心配性で「こんなことが起きたらどうしよう?」といろいろ考えてしまい、
不安が先立って、なかなか思ったことを行動に移せないのです。
最近、ネットで「行動 = 動機 × 実行能力 × きっかけ」という考え方を目にしました。
【参考・引用】「ユーザーが行動をおこす条件」の話
この公式は、「フォッグの消費者行動モデル」という概念だそうで、
人が行動を起こすのには、
動機(行為を行いたい理由)
能力(行為を実行する諸条件)
きっかけ(やろうと想起する瞬間)
の3つが揃わなければいけないというもの。
これを自分に当てはめて考えて思ったのは、
「行動を起こせたときは、『きっかけ』というピースが最後にはまったときが多いな〜」
ということでした。
例えば、東京生まれ東京育ちの私が神山塾に行く、
という行動をとることができたのは、
- 動機(行為を行いたい理由)
東京での生活に行き詰まりを感じていて、何か変えてみないとと思っていた。 - 能力(行為を実行する諸条件)
突然知らない土地に行くのは難しいが、
ちょうど仕事を辞めて自由に動ける時期に、神山塾の募集をしていた。
面接に受かれば、住む場所や生活に必要なお金があり、
頼れる人がいる状態で、都会ではない土地で暮らしてみることができる。
動機と能力は、神山塾の募集を見た段階で揃っていたのですが、
その時点では「よし、応募しよう!」とはなりませんでした。
「怖がり」な私ですから、いつもどおり、
「面白そうだけど、いきなり知らない土地に行ってやっていけるのかな……」
などと考え込んでしまったのです。
そこで、とりあえず、情報を増やすために説明会に行ってみたことで、
「行動」を起こすための最後のピースである「きっかけ」に出会うことができました。
- きっかけ(やろうと想起する瞬間)
説明会で祁答院の話を聞いて、神山塾のキャリアについての考え方に納得。
その時の自分にぴったりの場だと感じ、「行ってみよう!」 と決心できた。
もちろん、動機やきっかけなど「やる気」の面はじゅうぶんで、
後はお金やスキルなど「能力」が揃うだけ、など、
いろいろなパターンがあります。
(その場合は、バイトして資金を貯めたり、勉強してスキルを身に着けたり、
別の「行動」を起こしてそれを補うことになると思います)
ただ、私が1歩踏み出せずモヤモヤするときは、
動機も条件も揃っているけど、
最後の1歩の「やろうと決心する」というピースが足りないことが多いのです。
この「行動 = 動機 × 実行能力 × きっかけ」という公式に当てはめると、
客観的に分析ができて面白いなと思います。
そこで、今回のレポートでは、
イベントのときに代表の祁答院と浦幌スタッフの三村がお話しした内容を、
私の分析も交えつつ、この公式に当てはめてご紹介してみたいと思います。
代表・祁答院がリレイションを創ることができたのは?
リレイションは今年で創業10周年。
サラリーマンをしていた祁答院がリレイションを創業し、
神山塾という若者が田舎で学ぶ仕組みを作り、
いまの事業のベースを築くことができたのは……?
- 動機(行為を行いたい理由)
学生時代から、漠然と「起業したい」という希望はあった。
大学を卒業し、不動産業で働いていた頃から、
これまでのようにカネやモノなど物質的な豊かさを追求するのではなく、
関係性や質を重視する方向に少しずつ変化していく時代だと感じていた。
社会の課題を、事業により解決する「社会起業」というモデルがあることを知り、
自分がやりたいことと合致しているとピンと来た。 - 能力(行為を実行する諸条件)
不動産業界で働いた経験によって、不動産に関する専門知識を身につけていた。
ずっと四国で生活をしてきて、子どもの頃からの地元でのネットワークがあった。
社会人時代に、地元の学生と一緒に地域のイベントを企画運営しており、
地域を盛り上げる活動を行っていた。 - きっかけ(やろうと想起する瞬間)
どの地域で事業をしようか迷っていて、
最初は「葉っぱビジネス」などで有名な徳島県上勝町を候補として考えていたが、
新聞で神山のことを知り、すでに軌道に乗り始めていた上勝よりも、
これからの作り上げる神山のほうが面白そう、とグリーンバレーに連絡。
神山町が自分を受け入れてくれ、リレイションとして最初の3年間は、
地域の人から教わりながら田んぼを耕すことが「事業」に。
そのなかで地域の人から「生きる力」を学んだ経験から、
若者が田舎に滞在し、地域の生活から学ぶ職業訓練プログラム「神山塾」を企画する。
その後、「神山塾」という前例のないプログラムを、
国に認めてもらえるようにするためにも紆余曲折ありましたが、
現在第9期まで継続することができ、
神山塾を通してリレイションを知ってくださった方との関係性から、
事業が神山以外の地域へ広がっていきました。
浦幌スタッフ・三村が神山塾参加を経て、
自分らしい生き方に近づくことができたのは?
広島出身で、現在は北海道浦幌町で
TOKOMURO LabやLearning Journeyの企画運営を行う三村。
学生の頃は、親の期待に応え、
良い大学に行って、良い企業に就職して、
結婚して、家や子どもを持って……という人生しか考えていなかったといいます。
そんな彼が、今の自分らしい生き方につながる神山塾への参加することができたのは……?
- 動機(行為を行いたい理由)
親の期待に応えるだけの人生に対しての違和感が強くなっていき、
仕事を辞めて、引きこもってしまっていた頃、
「農業を通してニートや引きこもりの若者を元気にする」というNPOの活動に参加することに。
活動を通して自分や仲間の変化を感じ、
自分も何かできないかと考えるようになった。 - 能力(行為を実行する諸条件)
一度会社を辞め、「親の期待する人生」というレールから外れる経験をし、
本当に自分のやりたいことにチャレンジしてみたいという気持ちになっていた。
NPOでの農業活動を通して、体力や気力が戻ってきていた。 - きっかけ(やろうと想起する瞬間)
田舎暮らしに興味を持ち、図書館で見つけた『神山プロジェクト 未来の働き方を実験する』という本にあった
「人生再生の場・神山塾」というフレーズから、神山塾に興味を持ち、
すぐにリレイションに連絡したことが神山塾参加に繋がった。
神山塾では、イベント運営のディレクターを行ったり、自主イベントを企画したり、
塾生のまとめ役を引き受けることも多く、積極的に動いていた三村。
仕事を辞めて引きこもりになってしまった頃の自分を振り返ると、
自信がなく、自分の人生なのに自分ごととして考えていなくて、
なんとなく生きていた=自分のモノサシがなくて行動できなかったのではないか、と分析。
きっかけというのは、後から「あれがきっかけだった」と気づくことが多いので、
やる前からあれこれ考えすぎず、とにかく直感に従って動いてみることが大事ではないかと話していました。
2018年もきっかけと出会える場づくりを
イベントでお話した内容のごく一部ではありますが、
2人のいまの原点になっている出来事・行動の「きっかけ」をご紹介させていただきました。
ほかにも神山プロジェクトの「きっかけ」や現在進行中の浦幌町のプロジェクトについても
お話をさせていただきました。
さらに、参加者の皆さまからも、それぞれイベントに参加したきっかけや、
これから目指す方向について一言ずついただきました。
お一人お一人のお話にストーリーや「何か変えたい」という思いが詰まっていて、
全部紹介したいほどなのですが、膨大な量になってしまうので、
そのなかでも特に私が印象に残った2つの言葉をご紹介させていただきます。
「きっかけは『共感』=いいな、面白そうだな、と思うことから生まれる」
「その時は挫折や失敗だと思ったことが、
振り返ってみると今の自分をつくる『きっかけ』になっていることがある」
「きっかけ」は今回のイベントだけではなく、
リレイションの事業全体にとって大切なキーワード。
皆さんから学んだことを、これからの行動に活かしていきたいと思います。
最後になりますが、お忙しいなかお集まりいただいた参加者の皆さん、
そして、興味を持ってくださった方々に感謝します。
今後もリレイションでは、いろいろな地域で、いろいろなバリエーションで、
「きっかけ」に出会える場作りを行っていきたいと思いますので、
ぜひ応援よろしくお願いします!
この記事を書いた人
西川 萌子
東京常駐スタッフ。2018年にキャリアコンサルタント資格を取得し、神山塾生のキャリアコンサルティングも担当。最近、サーカスの曲芸を練習する機会があり、皿回しができるようになりました。次はジャグリングボールにチャレンジしようと目論んでいます。
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