こんにちは!
本日は、北海道十勝・浦幌町から三村がお送りします。
気温も一段と低くなってきた季節。
十勝では、44年ぶりに11月上旬の雪が観測されました。
例年以上に早い雪や、今年夏にはめったに上陸しない台風がきたりと、
ぼくが北海道へ来てからというもの異常気象が続きます。
疫病神でなければいいのですが(笑)。
さて、今回は神山塾を卒業した方について記事を書いていきます。
神山塾卒業生の進路とは?
![161128_1](http://katalog-shikoku.jp/wp/wp-content/uploads/2016/11/161128_1.jpg)
現在、神山では神山塾8期生が開講されています。
詳しくはこちらのブログ(「神山塾第8期が始まりました!-The 8th Kamiyama Juku has started since this month!- 」)をご覧ください。
皆さんの中には「神山塾はいいけど、卒業したらどうなるんだろう?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
2010年から始まった神山塾も今年で8期を迎えました。
神山塾卒業生の実績としては、受講者数が93名(7期終了時)、人材定着率が48%(7期終了時)、
就職率は75%(5-7期平均)です。
全国の人材育成事業の中でも、高い地域人材定着率・就職率を実現しており、
地域での起業者が多いのが特徴。
歳を経るごとに神山塾の認知度が上がり、町民のかたのなかには、
神山町にいる若い人たちはみんな神山塾生だと思っているかたもいらっしゃいます(笑)。
徳島県・神山町という小さな町が全国から注目される一つの要素として、
神山塾卒業生の起業が挙げられます。
若者は挑戦できる場として神山町を選び、それが結果的に神山町を活気づけている要因となっています。
卒業生の起業例としては、イタリアンカフェ「Cafe ELEVEN」や創作惣菜店「535(ゴミサンク)」、
以前のブログ(「曖昧なものづくり-神山町の靴職人リヒトリヒトカミヤマ- 」)にも登場した
オーダーメイドシューズ「LICHIT LICHT KAMITAMA」などがあります。
そして、卒業生は神山町だけではなく、全国を舞台に活躍。
ぼくは7期生なのですが、同期を見ても徳島県で就職する人、地元に帰って就職する人、
青年海外協力隊やワーキングホリデーに挑戦する人と、皆さまざまな進路を歩んでいます。
そして、ぼく自身は先日、神山塾卒業生と仕事をする機会がありました。
デザイナーワークショップ in 浦幌開催!
![161128_2](http://katalog-shikoku.jp/wp/wp-content/uploads/2016/11/161128_2.jpg)
今年の夏開催された浦幌サマーワークショップ(【EVENT REPORT】浦幌サマーワークショップ )に講師として来てくださった鴻野祐(こうの ゆう)さんが、いま浦幌町で新しくデザイナーワークショップを行っています。
![161128_3](http://katalog-shikoku.jp/wp/wp-content/uploads/2016/11/161128_3.jpg)
鴻野さんは、神山塾2期生。
美術大学で、主に家具製作を学びました。
出身は神奈川県横須賀市ですが、父親が徳島県出身ということもあり、
いつか徳島で作品を作りたいと思っていたそう。
そこで神山塾を知り、神山へ来たそうです。
神山塾をきっかけに神山町へ移住し、家具デザイナーとして活動されています。
家具デザイナーを通して、「人が楽しい居場所を作ること」が夢。
例えば、鴻野さんがダイニングテーブセットを作って、そこであらゆる家族が幸せに過ごすことです。
鴻野さんの信念は「自分が楽しくないと、他の人も楽しくない」ということ。
まずは自分が楽しまないと何も始まらないと言います。
現在は、全国各地でワークショップを開催されていて、
今回浦幌町でも開催することになりました。
今回のデザイナーワークショップは、地域の資源を知り、デザインを学び、
自らデザインしたモノを実際に作成したり、展示・販売を行うというものです。
浦幌町は林業が盛んですが、一般町民が木材に触れる機会はあまりありません。
だから、モノづくりを通して、未来の浦幌町の地域の担い手としての意識を少しでも持ってもらったり、地域にある資源を新しい形で活用することを知ってもらうことが狙いです。
地元の高校生や主婦の方が参加されています。
全4回に分けて開催される今回のワークショップ、第1回は今年の9月に行われました。
第1回目は、地域の資源を知ることやデザインを学ぶことを重点に。
モノの原点である木材を切り出す現場で資源を知ってもらい、
デザインを考えるために必要なことや、モノ作りにおけるターゲットやコンセプト設定の方法を講義で学んでいただきました。
今月行われた第2回デザイナーワークショップでは、実際にデザインを行ないました。
講師の提案で、モビールのデザインをすることに。
モビールとは、何枚かの木片や金属片などを糸や針金でつるし、
それらがバランスを保ちながら、微妙に動くようにしたものです。
「動く彫刻」とも呼ばれています。
![161128_4](http://katalog-shikoku.jp/wp/wp-content/uploads/2016/11/161128_4.jpg)
ワークショップでデザインされたものを、神山町の3Dプリンターで切り出し、
仕上げは参加者のかたに行なっていただくといった形。
もちろん材料は浦幌町産の木材です。
参加された皆さんは熱心に講師の話に耳を傾け、デザインを熟考されていました。
これからどんなデザインのモノができるのか楽しみです!
自分の人生を歩く神山塾卒業生
鴻野さんをはじめ、これまで神山塾卒業生何名かにお会いしましたが、
皆さんに共通していることがあります。
それは、「自分で決めた人生を歩んでいる」こと。
「自分で決めた」ということが大切です。どこかで他人の目を気にして生きていると、
うまくいかない時に他人のせいにしてしまいます。
しかし、「自分で決めた」人生を歩むと、うまくいかない時も納得がいきます。
その一つ一つの積み重ねが自分に自信をつけ、着実に「自分の人生」を歩んでいける秘訣なのでしょう。
またどこかで卒業生と出会うこと、そして8期生を含めたこれからの未来の卒業生の将来が楽しみです!
これから冬本番。
皆さん体調には気をつけてくださいね!
手洗いうがいはしっかりと。自分に言い聞かせています(笑)。
それではまた!
この記事を書いた人
三村 直輝
広島県広島市出身。農業で若者を元気にするNPOに出会い、地域と若者をつなげることを生業にすると決意。神山塾7期を経て、北海道十勝・浦幌町の廃校カフェ(TOKOMURO CAFE)を運営。カフェをコミュニケーションツールとして、地域の魅力を発信していきます。
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