KATALOG WEBをご覧の皆さん、こんにちは。リレイション徳島スタッフ馬渕です。
今日の徳島は大雨です。湿度の高い状態でムシムシしています。お昼は出張で徳島に来ている東京スタッフとキムチチャーハンを作りました!
先日、岐阜県大垣市でリレイションの新しい取り組み、BAMBOOコミュニティサロンを開催しました。
BAMBOOについては以下の記事でも詳しく紹介しています!
イベントレポートはこちらをご覧ください
【岐阜】BAMBOOコミュニティーサロン開催しました!|BAMBOO
今回はイベント開催に多大なご協力をいただいた現代設計事務所さんと私の偶然のご縁のエピソードのお話しです。
神山塾14期に参加する前、私は京都で管理栄養士の仕事をしていました。
ある日東京で働く同級生から、あるイベントに参加した話を聞きました。
イベントの内容は、私たちと同郷の京都府京丹後市出身の管理栄養士さんが、丹後の食材を使った料理をして、丹後を知ってもらうというものでした。
しばらく時間が経ち、そのイベントが、今度は京都市内で開催されることをSNSで見つけ、仕事終わりに参加しました。
その時たまたまカウンターで隣の席になったのが、京都市内で保育園の栄養士さんをしている宮島さんという方でした。「栄養士の仕事って、結局パートさんとの関係が大事ですよね」とか、「作業を厨房の方にお願いするのっていろいろ気を使いますよね」など「栄養士あるある」のような話で盛り上がりました。とても話しやすい雰囲気で、初めてお話ししたのになぜか昔から知っているような感覚になる方でした。
何か月か経った頃、その宮島さんが地元の岐阜県大垣市に戻られるということを聞きました。大垣に帰られてからは、シェアキッチンの「ミドリバシ」という場所で、「ミドリバシ食堂」という、宮島さんがおばあちゃんから教えてもらった家の味を引き継いだ食堂をされているのをSNSで拝見していました。
その後も宮島さんとは、職場の愚痴や相談事を聞いてもらったりして連絡をとっていましたが、コロナウイルスの大流行から職場の状況も大きく変わり、私自身その変化に心も体も対応できず、体調を崩し誰とも連絡を取れない状況に変わっていきました。
なぜか浮かんだ宮島さんの顔〜大垣へ〜
そんな生活の中、少しづつ人に会ったり、どこかに出かけられる状態になってきたころ、ふとある日、宮島さんの顔が浮かびました。
今でもなぜあの時、宮島さんの顔が浮かんだのかはわからないですが、行ったこともない大垣に行ってみようと思えたのです。
2022年6月のことでした。
京都市内から鈍行で約2時間、片道1980円の小旅行。琵琶湖沿いを電車に揺られて大垣に向かいました。降り立った大垣は「水のまち」と言われる水源が豊富なまちでした。駅前には水まんじゅうのお店もあり、とても感じの良い町です。
宮島さんが食堂をしていた「ennoieミドリバシ」は、大垣市役所から徒歩約3分。色とりどりの錦鯉が群遊する水門川のほとりにある築70年の古民家を改修した場所です。桜や樹々とのコントラストがきれいな「美登鯉橋(みどりばし)」のすぐ目の前に建っています。
持ち主の方が関東へ引っ越し、長期間空き家になっていたところを、今回一緒にイベントをさせていただいた、大垣で空き物件を活用したまちづくりに取り組む設計会社現代設計事務所さんが改修。2019年からレンタルスペースとしての事業を始めた、という場所でした。
ミドリバシに着きお店の中へ。調理中の宮島さんに声をかけたら、なんの連絡もせずに、フラっと来てしまったので、ビックリされてしまいました!
料理ができるまでスタッフの男性の方と、ミドリバシや大垣についてのお話しをしていました。ランチのお料理を食べて、宮島さんとお話しし、教えていただいた老舗の味噌煎餅屋さん、お麩屋さん、大垣のお店やスポットをゆっくり回って大垣のまちを堪能して帰路につきました。
リレイションで偶然みつけた「ミドリバシ」の文字
その数ヶ月後、私はたまたまリレイションがおこなっている神山塾を偶然知り参加することに。
徳島へやってきました。
そして、塾終了後はリレイションスタッフとして働くことになりました。
働き出したばかりの頃、本社のコルクボードに「ミドリバシ」の文字を発見!!
現代設計事務所さんから送られたハガキを、リレイション代表の祁答院が大事に貼っていたものでした。
私は思わず「私ここ行ったことあります! 知り合いがカフェをしていて、大垣ってとこ行きました!」と話しました。
聞けば、なんと現代設計の奥村代表と祁答院は10年来の友人。奥村さんは神山へも来られたことがあり、その体験の中での幾つかの気づきが、今の「空き家を再生し、大垣に活気を創る」という長期ミッションの元となっているそうです。神山での気づきとして挙げておられたのが
・「やってみなはれ」と背中を押してくれる存在
→まちづくりは自分が主役になるな、主役を作る裏方になれ
・「まちづくり」は「ひとづくり」
→「空き家」から「人」に焦点を変えた
このことから、どのようにこの場所が使われるものにしていくのか、という課題に対して、「使ってもらう人、場を運営する主体を作り出そう」という流れに変化していったのだそうです。
管理栄養士をしていた私が神山塾に参加することになったのは、たまたま京都で神山の方とすれ違い塾を知ったことがきっかけ。その後私はその運営会社のリレイションのスタッフに。
たまたま栄養士のイベントで隣になった方と意気投合し、関係性を築いた方が地元の大垣に戻り、現代設計さんのスタッフとなっていた。
全てがたまたまのことなのに、やはりそこには目に見えない「ご縁」があると思えるものでした。
分野は違っても大事に思っていることが同じなら繋がる
今回リレイションのイベントをミドリバシで開催させていただいた中で感じたのは、「”当たり前のこと”を大事にしているということ」です。
私も宮島さんも、栄養士として日々の暮らしの中の食事や、食べ続けられる料理を大事にしています。それは今所属している会社のまちづくりや、人づくりへの想いと共通しています。その想いとは「特別なことや、表面的なことが大事なのではない」という感覚です。
初めて会った時に話しやすく、昔から知っていたような感覚も、ここに繋がっているのだと思えるものでした。
私が作る料理も宮島さんの料理も、流行や奇を衒うものはほとんどありません。自分たちが子供の頃に作ってもらったものや地元の料理、母や祖母から教えてもらった料理、関わりをもってくださっている方々のお野菜や食材を使わせてもらったりと、一見地味ですが、なぜその食材なのか、その味付けなのかには、たまたまではなく、一つ一つに理由があります。それは、その食材や味付けに込められた想いです。
今回のご縁のように、たまたまが招くもの、そこにもきっとご縁という理由があり、人が何か行動していることにも、きっと理由があるのだと思います。
自分の想いが伝わらなかったり、相手が離れてしまったり、分かり合えないことにも理由があるように、これが「素敵なこと」「大事なこと」と思う人たちが集まること、繋がることにも理由があるのだと思います。
これからも「たまたま」を大事に、感じることを大事に毎日を過ごそうと思える、きっかけのイベントになりました。有り難うございました。
この記事を書いた人
馬渕直子
京都府のはしっこ、海の京都と言われる京丹後市出身。神山に来るまでは京都市内で栄養士・調理師・管理栄養士として「食」に関わる仕事に携わってきた。神山塾14期に参加するため、2022年8月に徳島に。料理を作ることも、もちろん好きだけど、何より食べることが大好き!旅が好きで行った先の、知らなかった食材を買ってきて調理したり、地元の方に教えてもらいながら郷土食を作ったり、その土地に根ざした「食」「ローカル」「田舎」「暮らし」が自分の中のキーワード。今までは栄養士として食のサポートをしてきたが、これからは「食べること=生きること」と捉え、自分が神山で変化できた「ワクワク生きるため」のサポートをしたいという想いでリレイションへ。
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