こころに残る大切なことば〜時には昔の話を〜

こころに残る大切なことば〜時には昔の話を〜

青木 詔子
青木 詔子

2017.03.01

こんにちは。青木です。

暦の上では春。
梅の花の開花もあちらこちらで見受けられるようになり、
春の気配を間近に感じる今日このごろです。

そんな折、私がリレイション入社してから、丸3年という月日が経ちました。
神山塾に始まり、リレイションの社員となり、濃密な時間を過ごしてきました。

役職に縛られないリレイションでの業務は幅広く、
あるときは、国の事業の煩雑な会計を任され、事務所にこもってパソコンと電卓とひたすらにらめっこ。
調子の悪いコピー機に「がんばって!」と声をかけ、
せかせかと書類作成に励む事務お仕事。

また、あるときは、田畑を耕し、ゾッとするほどの大量の草抜き、薪割り、
管理施設のメンテナンスなど、太陽を浴び、土に触れるフィールドでのお仕事。

そのような日々の業務の中で、迷ったとき、挫けそうになったとき、
葛藤を抱えたとき……ふと思い出す印象深い言葉があります。

4年目を迎えるいま、当時の状況を振り返りながら、ご紹介させていただきたいと思います。

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外作業での1コマ。屋根の解体作業中。

 

「昆布みたいだよね」

入社1年目。

いろんなことに慣れるのが精一杯で、自分に自信が持てず、
言葉数が多いわけでもないので、
周りからも「大丈夫なん?」と心配されていたころです。

昔から「何を考えているのか分からない」、「おとなしいよね」、
真剣に考えごとをしている時ですら「眠いの?」と散々な言われよう(笑)。

言葉にしなければ伝わらない、理解されない、誤解を受けることもある。
「そりゃ、わかってもらえるわけないよな」と思いつつも、
言葉で伝えるということが、わたしにとってはすごくハードルが高いことでした。

そんなときに、ふと思い出した言葉があります。

徳島に来るさらに数年前、別の地域で一緒に民宿のアルバイトをしていた子に言われた言葉です。

実はこの子とは、あまり仲良しというわけではありませんでした。

むしろ苦手意識を持ち、ウマが合わないとはこういうことを言うのね、と感じていたほどです。

不思議なもので、一方が苦手意識を感じているとそれは相手にも伝わるようで、
お互い無理に歩調を合わせることもなく、
それでも表面的には平穏に日々過ごしていました。

そして、夏の間だけの期間限定だったアルバイトが終わりを迎え、
彼女が先に地元に戻ることになりました。
近くのバス停まで見送りをすることになり、お別れの場面。

なんとなくぎこちなく、お互いモジモジしながら別れの言葉を告げる中、彼女が口を開きました。

「しょうこちゃんって……昆布みたいだよね」

思いがけない言葉に、はてなマークが3つぐらいポンポンポンと頭に浮かび、
それが顔にも出ていたのでしょう。
つづけて、言いました。

「じわじわ、味が沁みる、みたいな……」

そこでようやく、「あぁ、だし的な……?」と間抜けな返答をするわたし。

そして、この言葉の真意がわかりはじめ、何とも言いがたい気持ちが涌き上がります。

あえて、表現するならば、嬉しいのに、それまでの相手への印象から素直に嬉しいと言えず、
妙に照れくさく、「なんか、ごめん」と言いたくなるような気持ち。

分かっていただけますでしょうか(笑)?

お互い少し照れくさそうに笑い、「それってこういう意味だよね?」
と確認し合ったわけではないのですが、
この言葉は彼女なりの不器用な褒め言葉だと受け取っています。

「時間はかかったかもしれない。でもわかってくれた」
そんな風に思えました。

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リレイション社員の上田(左)、私(中央)、小松(右)。

話は戻ります。

入社1年目、わたしの役職は総務・会計。

会計業務の経験がないようなわたしで良いのだろうかという気持ちから、
すぐに完璧に仕事をこなすよう求められているわけでもないのに勝手に焦り、
勝手に自己嫌悪に陥るという、感情がとにかく忙しい状態でした。

自分に自信が持てず、周りにも心配され、八方塞がりのような気持ちを持っていたとき、
わたしを立ち上がらせてくれたのがこの言葉でした。

「たぶん、また時間がかかるだろう。
でも、時間がかかったとしても、きっといつかわかってもらえる」

あてもない未来を信じるのは勇気がいるけれど、
彼女が言ってくれた言葉がその後押しをしてくれました。

そのいつかを信じて、自分にできることをコツコツと積み上げていく毎日の中で、
「頑張ってるね」、「いつもありがとう」とさまざまな声をかけていただけるようになりました。

苦手意識をもっていた人物からの言葉が深く心に残り、
自分の歩みの礎になることがある。

いつ、どんな場面でそんな言葉に出会うか本当にわからないです。

これだから、立ち止まっていられないし、人に関わることはやめられないなと思ってしまいます。

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リレイションは社名のとおり、関係性とご縁でつながりを持続しつづけていく会社です。

これまで「リレイションの何考えているかよくわからない一社員」
という認識のされ方だったとしたら、改めていかなくてはいけません。

やはり、時間はかかるかもしれませんが、こうして発信していく場をとおして、
そして、実際顔を合わせて、じわじわと沁みていく昆布のように関係性を紡いでいきたいです。

10年目のリレイション、4年目の青木をこれからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

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青木が神山に来て最初に滞在した神山スキーランドの記事。
おかえりなさいが待っている場所『神山スキーランドホテル』

この記事を書いた人

青木 詔子

青木 詔子

神奈川県横浜市出身。神山塾5期、リレイション本社を経て、2019年春からは北海道浦幌町と故郷・横浜の二拠点生活に。社員の中では一番古株、一番口下手。でも人と話すのは好きで、お酒を与えるとご機嫌におしゃべりします。旅先のスリランカでセイロンティーに魅せられ、現在紅茶の修行中。

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