共体験をする時間−4月Learning Journey 開催レポート− | KATALOG
共体験をする時間−4月Learning Journey 開催レポート−

共体験をする時間−4月Learning Journey 開催レポート−

馬渕直子
馬渕直子

2023.05.09

皆さん、こんにちは!リレイション馬渕です。

4月22、23日に私が初めて企画したLearning Journeyが終了しました!

今回の記事はその企画を考えた過程や、実際開催してみての自分の想いを振り返るレポートです。

私ができることで企画を考える

以前私は参加者としてLearning Journeyを一度経験していました。

神山塾に応募することを検討している時期にLearning Journeyの募集があり、入塾検討者として参加することができました。

その時、神山の江田地区で田んぼをしているエタノホの植田さんの説明を伺いながら、田んぼの水路を巡る体験がありました。
そこで聞いたお話が、当時自分のうまくいっていない、苦しい状況と重なり、印象に残っています。

植田さんの「自分の田んぼにだけ水が来たらいいのではない」「勢いよく流す所や、少しずつ流す所、その都度調節が必要なんです」という話が、まるで自分の状況のようで、置き換えて考えることで多くの気づきがあり、私が前向きになるきっかけを得られた研修でした。

自分が企画できる立場になって、私のような状況の方や何かに迷っていたりする方のきっかけをつかんでもらえる研修にしたいと決めていました。

企画を考え始める際、私だからできる内容を考えたら? というヒントの中、私が神山に来て変化できた、神山での暮らしをそのままを伝えることを企画にしよう!と決めました。

「神山の鮮明な日常の暮らしを体験し、自分を見つめなおすきっかけ時間」

私は神山生活で、自分が変らずに大切にしたいもの(価値観)が、神山の「変わらない暮らし」の中で「変わっていく」のを感じました。

下宿させていただいていた粟飯原康史さん、國子さんご夫妻のお話を聴いたり、ご飯を作っていただいて一緒に食べたりする暮らしの中で、自分なりの気づきがたくさんありました。

神山の地元お母さん粟飯原國子さん(手前)。

今まで経験したことない農作業や人との出会いの中で、自分はこんな風に感じるんだ、こんなことも知らないのか、と自分を見つめなおす時間でした。

Learning Journeyという短い時間の中でも、非日常を体験することで自分なりのきっかけをつかんでもらえたらという想いで、自分の経験を伝えるプレゼンを作成したり、参加者の方が行う個人ワーク資料を探して、少しでも頭の中が整理できる内容になるようにと考えたりしながら、企画準備を進めました。

いざ本番を迎えて

前日には、トンカツを食べて気合を入れて当日に臨みました!

開始時間になり参加者、スタッフの自己紹介、緊張しながらの自分のプレゼン。

実際発表してみると思っていたように進めず焦りながらも、次回への改善点も多く発見できました。

次は、個人ワークの時間。

ワークの始まりは自己紹介から。

ワークでは、「考える→書く→発話する→聴く」を意識して過ごしてもらうようにしました。

私が思っていたよりも皆さんのワークの記入時間が早く、自身の想いの発表が楽しくて時間が足りないほど。

参加者の方々は普段から自分の現状を客観的に判断されているんだなと感じました。

ワーク内容は今を知る現状ワークと、近い将来をイメージするワーク。

今を知って、思い描く未来とのギャップを感じることで、行動が変化するきっかけになればと思いました。
実際皆さん整理の時間になったようで、何気ない想いの交換だけでも、小さな気づきのきっかけは無数にあることを共有していただけた時間でした。

一緒に料理(共体験)をする時間

ワーク後の夕食交流会は全員で手巻き寿司を準備!

すし飯を合わせたり、薄焼き玉子を焼いたり、作業をしながらの会話はワーク中とはまた違い、リラックスした状態で会話が進みます。

一緒に体験する、同じ釜の飯を食べるなど、昔から言われていることですが、同じ時間を過ごすことで共通の話題や興味を見つけたり、過ごした時間そのものが思い出となって記憶に残ってもらえればと思いプログラムに組み込みました。

何より私が大勢の人とワイワイ言いながら作って食べることが好きなのが一番の理由ですが(笑)。
楽しい会話の中、1日目が終了していきました。

みんなで手巻き寿司タイム。

神山での作業はツツジの植え替え

2日目、神山での作業の日です!

今回は神山のお母さんと言われる粟飯原國子さんのご近所さんの庭のツツジを、地域の方にも見てもらいやすい集会所の横に植え替える作業をお手伝い。
ツツジの根は強く石垣の中まで広がっていて、かなりの力作業でした。

全員掘り起こす作業は初めて!
汗を流しながら全員で協力して1時間程度で掘り起こし、軽トラに積み込むまでを行い休憩。

今回作業させていただいたのは一人暮らしの方のお庭で「もう手入れもできんでね」とお話されていました。
私たちのほかにお手伝いに来てくれていた子供たちのおかげで和やかな雰囲気で作業できました。

楽しい雰囲気でみんなで休憩タイム。

みんなで食べると何倍も美味しい!

お昼は梅星茶屋で國子さんお手製のちらし寿司を頂きました。

1日目も2日目も一緒に料理をしました。

みんなで盛り付けをしながら、会話も弾みとてもにぎやか。

「金時豆をちらし寿司に入れるのは徳島独特ですよね〜」「私の地方では鯖缶を使ったりするんですよ〜」など、地域食についての会話も聞かれて、やはり食はみんなが近づく方法として一番身近なツールだなと再確認できました。

彩り鮮やかなチラシ寿司

楽しみながら作った料理をみんなで楽しく食べると、実は消化率もUPしていいことばかりです。

神山町内ツアー&振り返りタイム

この日はこのあと宿泊施設WEEK神山バレーサテライトオフィスコンプレックス、寄井商店街などを散策しました。

風が通る鮎喰川沿いの宿泊施設WEEK。スタッフさんのともお話できて良かった!

なぜ神山にサテライトオフィスが多いのか、アーティストインレジデンスの取り組みに対する地元の方々の関わり方などお話しながら巡りました。

最後には2日間全体の振り返りを行いました。

天気が良く風も気持ちよかったので外で皆さんの想いを発表してもらうタイム。

参加者の方からは
・忙しすぎた毎日でいっぱいいっぱいだったけど、休んだり息抜きになった
・知らなかった神山の今を知ることができた
・視野を広げることができて、また純粋にものごとを見ることができた
・これからも迷っている人や考えを整理したい人のサポートをしていってほしい
などの感想をいただくことができました。

考える、伝える難しさ

準備期間中は、参加者の方が行う個人ワークの内容を考えたり、関係各所への連絡、段取りが悪く順番もぐちゃぐちゃになったりと、悩みながらやっていました。

プレゼンを作りだしてからも、なかなか進まず頭を抱えていました。

その理由は、初めてやることなのだから完璧にできるわけがないのに、ちゃんとしないと、失敗しないように、間違わないように、とそんな風に思ってしまっていたからだと思います。

「自分自身を見つめなおすワークを考える」なんて言っておいて、私自身のできないことや苦手なことを受け入れることは難しく、受け入れてほかの人に頼るのはさら難しいことを自分自身再確認。

でも初めて企画を考えて無事終えることができたことが自分の自信になり、小さな成功体験を増やす第一歩を踏み出せたような気がします。

私がいろいろなことに気づけた神山での暮らしを一人でも多くの人に知ってもらえるよう今後も企画していこうと思います。

参加者募集中です!

株式会社リレイションでは、今後も神山町でのLearning Journeyを毎月企画予定です!

長い間地元の方々が続けておられる活動や農作業などを体験し、
体感することで視野を広げ視点を変えてみる、再考する、など、
自分を見つめなおすきっかけ時間を共に過ごせるツアーを考えていきますので、ぜひご参加くださいね!

5/27〜28開催のLearning Journeyのお知らせ(画像をクリック)

この記事を書いた人

馬渕直子

馬渕直子

京都府のはしっこ、海の京都と言われる京丹後市出身。神山に来るまでは京都市内で栄養士・調理師・管理栄養士として「食」に関わる仕事に携わってきた。神山塾14期に参加するため、2022年8月に徳島に。料理を作ることも、もちろん好きだけど、何より食べることが大好き!旅が好きで行った先の、知らなかった食材を買ってきて調理したり、地元の方に教えてもらいながら郷土食を作ったり、その土地に根ざした「食」「ローカル」「田舎」「暮らし」が自分の中のキーワード。今までは栄養士として食のサポートをしてきたが、これからは「食べること=生きること」と捉え、自分が神山で変化できた「ワクワク生きるため」のサポートをしたいという想いでリレイションへ。

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