【レポート】祁答院弘智セミナー「変革の時代における人材育成力強化の秘訣」 | KATALOG
【レポート】祁答院弘智セミナー「変革の時代における人材育成力強化の秘訣」

【レポート】祁答院弘智セミナー「変革の時代における人材育成力強化の秘訣」

西川 萌子
西川 萌子

2022.12.07

2022年11月24日(木)に徳島県JA会館にて、企業向け就職氷河期活躍支援セミナーを開催しました。

講師はリレイション代表の祁答院が務めさせていただきました。

この記事では当日のレポートをお届けします。

セミナー概要:
「若者は都会に出ていくので地方は人材不足」
「日本全体が少子化・人口減なので人手不足は解消できない」
求人・採用がうまくいかない原因は社会情勢にあると考えている地域企業は多いのではないかと思います。
しかし、いま解決すべき課題は「企業の人材育成&活用力不足」ではないでしょうか。
この変化の時代、企業はどんなことを考え、実践していくべきなのか?
地域滞在型人材育成事業「神山塾」で 20〜40代の青年の社会参加を支援してきた経験から、人材を育み活かすためのヒントをお伝えします。

◆2022年度企業向け就職氷河期世代活躍支援セミナーとは?
株式会社リレイションでは、就職氷河期世代活躍支援事業として、徳島県の就職氷河期世代(概ね35歳以上55 歳未満の方)が社会で活躍するための支援を行うことを目的とし、この世代の求職者の方と、雇い入れを検討している企業の方、それぞれに向けたセミナーを開催しています。
地域企業同士がつながり、地域雇用や人材採用・育成の課題解決に共に取り組んでいくきっかけの場として、ぜひご参加ください。

地域・企業・個人をとりまく社会・経済環境・自然環境は大きく変化していると思いませんか?

「就職氷河期世代活躍支援セミナー」と銘打ってはいますが、
仮に氷河期世代の問題がなかったとしても、日本の社会には上記のような変化が訪れています。

会社の経営を行っていくうえで、この変化についていくためにも、人材育成についての考え方とやり方を変化させていく必要があるのではないでしょうか?

国や社会全体(マクロ)の課題は人口減少、人材不足、担い手不足ですが、
地域企業はその課題が解決されるのをただ待っているというわけにはいきません。

地域企業の課題は、人材不足・担い手不足ではなく、「人材育成力」の不足であり、社員の学びやキャリアデザインに寄り添えていないことなのではないでしょうか。

どんな人材を育成するべきなのか?

組織のあり方も変化が求められており、
以前はピラミッド型の上意下達で、上司が言うことを部下がそのとおりにやる、というのが会社という組織の当たり前でした。

しかし、変化が大きいこの時代、そのような体制では意思決定が間に合いません。
また、競争社会での労働中心の価値観から、個人の生きがいを重視する社会の流れもあります。

そのため、「ティール組織」や「ホラクラシー組織」といったメンバーがフラットに繋がり合う組織のあり方が注目されています。

つまり、そのような組織体制に対応できる自律的な人材を育成することが必要となっているのです。

社員は、それぞれ自分のキャリアについての価値観、目標、理想を持っていると思います。
しかし、個人目標が組織目標と一致していることはほとんどありません。
したがって、この2つの目標をなるべく近づけられるか? というところに焦点が当てられます。
その際には、個人の目標を組織の目標に近づけるのではなく、個人の目標に会社が寄り添い、「やりたいこと」と「やるべきこと」を近づけるという発想も必要です。
そのためには、まず個人の目標が何なのかに耳を傾け、時にはそれを一緒に考えるというキャリア形成の視点も求められます。
しかし、地域の有力企業であっても専任の人事、採用担当者が不在である企業が4割というデータもあります(経済産業省「未来人材育成ビジョン」より)。

地域中小企業には、人材をマネジメントする人材が不足しているという課題があるのです。

自律的な人材を育成するには?

自律的な人材を育むには、育成の方法もこれまでと違ったものが必要です。

これまでの研修は、座学形式での「OFF-JT」や、現場での実務を通じた「OJT」で決められた仕事のやり方を学ぶものでした。

しかし、常に正解が変化する現代では、「自分で考え、行動する」体験型の研修で、変化に対応する柔軟性や自分で決める自律性などを養う必要があるのではないでしょうか。

弊社リレイションでおこなっている神山塾やLearning Journeyをはじめとする研修プログラムでは、現場に足を運ぶことや、やったことないことを実際に体験してみることを大切にしています。

また農業体験などのフィールドワークでは、VUCAそのものといえる「自然」を相手にし、常に変化する環境といかに向き合うかを学ぶことができます。

こうした体験学習を人材育成のなかに取り入れてみることも一つの方法ではないでしょうか。

氷河期世代は変化を乗り越えてきた世代

「就職氷河期世代」というとネガティブな印象が拭えないワードですが、実際のこの世代の方たちのなかには、不況や時代の変化を乗り越えてきたタフな方がたくさんいます。
希望に反して正社員としての就職できなかった場合には、アルバイトや派遣社員として、時にはいくつかの仕事を掛け持ちして働いてきた方もいらっしゃると思います。
それは近年でいう「副業」や「パラレルキャリア」のような多様な働き方を先取りしてきたと捉えることもできるのではないでしょうか。

そのような人材を、正規雇用の経験がないから、年齢が高いから、といった理由だけで軽視するのはもったいない話です。

この変化の時代を乗り越えていくために、地域課題を解決するためにも、
就職氷河期問題をきっかけに今後も人材育成・マネジメントについて地域企業の皆様と考えていくことができればと思っています。

企業向けのセミナーはまた年度内にあと1回開催する予定です。

詳細が決まり次第またSNS等でお知らせします。
フォローしてお待ちいただければ幸いです。

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この記事を書いた人

西川 萌子

西川 萌子

東京常駐スタッフ。2018年にキャリアコンサルタント資格を取得し、神山塾生のキャリアコンサルティングも担当。最近、サーカスの曲芸を練習する機会があり、皿回しができるようになりました。次はジャグリングボールにチャレンジしようと目論んでいます。

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