皆さん、こんにちは。
KATALOG WEB5番手は、アシスタントマネージャー・総務を担当しております、青木詔子がお送りいたします。
実はつい最近肩書きが更新されました(笑)。
アシスタントマネージャーとは何ぞや? という感じかもしれませんが、幅広い業務を行っている社内においての各種サポート役です。また経理や事務など主に担当している業務に従事するだけでなく、スタッフそれぞれの持ち味を生かすための手助けができる存在でありたいと思っています。
関係性をとても大事にしている弊社ですが、今回お届けする内容はそんな関係性から交流が生まれた高知県・大川村での先週末行われたお茶摘み・製茶レポートです。
大川村ってどんなところ?
まずは大川村のことを少しだけ説明させていただきます。
高知県土佐郡、大川村。
四国のほぼ真ん中に位置し、人口はおよそ400人ほど。
離島を除き、全国で最も人口が少ない市町村として知られています。
四国四県にまたがる吉野川の源流域でもあり、壮大な自然に圧倒されます。
そんな大川村には、KATALOGとも縁が深く日頃お世話になっている川上さんという大変ユニークなご夫婦がいます。
今回のお茶摘みは川上さんのご自宅の真下に広がる茶畑で行われました。
川上さんご夫婦との出会いやお二人のことについては、KATALOG MAGAZINE第1号紙面にてふんだんにご紹介させていただいているので、今回は割愛いたします。
いざ、茶摘みの陣!
茶摘みの基本は「一芯二葉」という摘み方で、完全に開ききっていない新芽とその下の二枚の若葉を茎ごと摘み取るという方法です。
力を全く入れなくてもプチンと摘み取れるのは柔らかい若葉が摘み取れている証です。
一見、ここだ!と思って引っ張ってみてもうまく摘み取れないのは葉が固くなってしまっている部分なので、そういう場合は先端の部分だけを摘み取ったりします。
機械で一気に刈り取ると固い部分が混ざってしまい、苦みのある茶葉となってしまうこともあるそうです。
手摘みは手間暇がかかるけれど、目視だけでなく手触りで確かめて丁寧に摘む行程は、甘みのあるお茶を味わうためのお茶摘みの醍醐味という感じがします。
いざ、製茶の陣!!
川上さんのご自宅には製茶をするための機械があるので、摘み取りだけで終わりません。
ここからが本番です。
ざっくりとした流れは、摘み取った葉の計量→第一乾燥→揉捻(揉み固める作業)→第二乾燥→第三乾燥→仕分け(粉状の茶葉と通常の茶葉を分ける作業)→完成といった流れです。
全ての行程を川上文人さん(以下、文人さん)に付きっきりで指導していただきました。
乾燥の行程では回転するドラムに茶葉を入れ熱風を通して乾燥させるのですが、茶葉が舞い下に落ちる音が、時間が経つ程にシャリシャリという音に変わっていきます。
「ほら、音が変わってきたでしょ」と耳のそばで茶葉をこすり合わせる文人さん。
揉捻の行程に移ると乾燥させたことで香ばしさが加わったお茶の良い香りが漂い始めます。この時点で見た目には見慣れたお茶っ葉の状態になります。
でもまだまだ水分を飛ばす必要があるので再び乾燥。
そうこうしていると時間はすっかりお昼時。
作業を一時中断し、お待ちかねのランチタイムです。
ということで製茶作業は後編へつづく…。
至福のランチ
お料理を用意してくださっていたのは、奥さんの千代子さん。
数々の山菜料理と特産のはちきん地鶏のバーベキュー。豪華すぎます。
同行していた料理人インターン生・渋谷、あまりの美味しさに調味料の分量を聞かずにはいられない様子。
しかし千代子さんの返答は「う〜ん。…適当」。
「みんな適当って言うんだよなー…」とうなだれる渋谷。
きっと長年の積み重ねを経た上での適当。奥が深いです。
製茶の陣!!後編
さて、製茶作業もいよいよ大詰めです。
第二・第三乾燥を終え、仕上げの仕分け作業です。
実はここが一番の難所。
手首を一定のリズムで素早く上下に動かし、奥に埋もれている粉状の茶葉を手前に持ってきて、下に落とすという作業です。
この道10年の文人さん、いかにも簡単そうに振るいにかけるのですが、見るのとやるのとでは大違い。
「えぇ〜なんでそんな風に出来るの〜?!」という声が飛び交います。
「いや、なんでって…」(むしろなんで出来ないの?)と言わんばかりの困り顔をする文人さん。
そんな最後の難所を経て、茶摘み開始から約7時間に及ぶ全ての行程が終了―。
終わらない宴
お茶を袋詰めし母屋に戻ると、赤い顔をした方々を中心に宴が始まっていました(笑)。
今回タイトルにも書きました通り、視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚と五感をフルに刺激されるお茶作りでしたが、そう!味覚がまだ残っていました。
出来たてホヤホヤのお茶の試飲タイム。
甘みがあってまろやかで何と美味しい…!!と思っていたら、「先週のやつのほうが味がしっかりしてた…。待ってて!今淹れてくるから!」と千代子さん。
十分美味しいのだけど、やはり新茶(一番茶)の美味しさには敵わないようです。
そして、「来年はイベント一週早めよう!!」とすでに来年の話(笑)。
こうして交わされる何気ない未来の約束。
時に熱く、時に和やかに宴は終わる気配がありません。
まさしく語らい、寛ぎ、記録される風景がそこには広がっていました。
自分自身もそんな風景の一部であるということに心地よさが沸々と湧いてくるのを感じました。
そうして、まんまと足繁くこの場所にやって来てしまう自分の姿が想像されます。
来年?いや、それよりも前になりそうです(笑)。
一度訪れると、きっとまた来たくなる、会いたくなる、そんな土佐の村と人々です。
この記事を書いた人
青木 詔子
神奈川県横浜市出身。神山塾5期、リレイション本社を経て、2019年春からは北海道浦幌町と故郷・横浜の二拠点生活に。社員の中では一番古株、一番口下手。でも人と話すのは好きで、お酒を与えるとご機嫌におしゃべりします。旅先のスリランカでセイロンティーに魅せられ、現在紅茶の修行中。
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