〜人手不足時代における「採用」と「人材育成」のリアル〜
株式会社リレイションが立ち上げたコミュニティ「BAMBOO」は、【しなやかに生きよう、自由に暮らそう、共に学ぼう】というコンセプトのもと、発足から1年を迎えました。
記念総会では、弊社代表の祁答院弘智がファシリテーターを務め、有限会社 原田左官工業所 代表 原田宗亮氏、株式会社 拓匠開発 代表 工藤英之氏をお迎えし、『 “人” で勝つ経営 〜未来を創る人材採用・育成とリーダーシップのあり方〜』をテーマにトークセッションを開催しました。
Contents
■中小企業にこそ、未来がある
建設業界という一見アナログに見えるフィールドにおいて、両社はそれぞれユニークなアプローチで変革を起こしています。
原田氏は、左官業という伝統産業にデザインやストーリー性を持ち込み、珪藻土にフェルトを織り交ぜた「魅せる土壁」など、職人の手仕事に新たな命を吹き込んでいます。加えて、若手や女性職人の採用と育成にも注力し、業界に新風を巻き起こす存在です。
一方、工藤氏率いる拓匠開発は、「平屋」に特化した開発やツリーハウスのある公園イベントなど、地域に根ざした創造的な不動産開発を展開。楽しさと社会貢献を両立した事業が、結果的に採用力の強化につながっていると語ります。
■変化を恐れず、職人を育てる
左官業界では「現場で盗め」が常識だった育成の在り方を、原田氏は「モデリング訓練」という現代的手法に転換。熟練職人の動きを動画で記録し、繰り返し観て学ぶスタイルを導入しました。「見学ではなく観察。真似ることで覚える」というこの手法は、職人の育成をより確実かつ個別最適化されたものにしています。
工藤氏もまた、「毎朝の朝礼で自らの思いを話すことが、自分の学びであり、社員へのメッセージになる」と話します。トップ自らが日々発信を続けることが、組織文化を醸成し、人材育成につながっているのです。
■採用の鍵は “伝わる場” と “体験の場”
両者に共通していたのは、「来てもらうための場づくり」の重要性です。SNSやインターン、体験入社などを通じ、企業の価値観や働く現場を「見てもらう」「好きになってもらう」仕掛けが必要であると語られました。
原田氏は「試験で全問正解する人は採らない」と笑いながらも、本質的には「続けられるかどうか、自社の文化に合うか」を大切にしていると言います。
工藤氏も、「インターンで体感してもらった人ほど、離職せずに定着する」と話し、「人が集まる会社には“楽しさ”と“誠実さ”がある」と指摘します。
■社長の思いが、会社の未来を創る
トークセッションには、ウスクラ建設株式会社の薄倉社長、米九十株式会社の浅倉社長、ティーアートワークス株式会社の小熊社長、なども加わり、それぞれの現場での取り組みや哲学が披露されました。
「社長自らがご飯をつくって社員にふるまう」「朝礼はしないが、信頼関係で繋がる」など、“正解のない時代”において、社長の在り方そのものがリーダーシップのかたちを定義していることがよく分かりました。
■人が来る企業には「人を大切にする文化」がある
今回のトークを通じて改めて感じたのは、中小企業であっても、人が集まり、定着し、活躍する組織には、必ず「人を大切に育む文化」があるということです。
それは採用のスキルや育成の制度というよりも、「この人と働きたい」と思わせる “人間力” や、“言葉の力”、そして組織が発する “空気” のようなもの。
「働くって楽しい」「ここで成長できそう」と感じてもらえる企業になるために、私たちはもっと自分たちを語り、自分たちの現場を魅せていく必要がある。
そんな気づきと学びに溢れた、BAMBOOらしいトークセッションとなりました。
仲間になりませんか?BAMBOOという、ちょっと面白いチームに。
人が来ない、育たない、続かない。そんな声があちこちで聞こえてくる時代だからこそ、私たちは、“人を大事にする会社” 同士がつながることが未来を変える力になると考えます。
正解はないけれど、ヒントはある。小さな気づきや、仲間の実践から学びあえるのがBAMBOOのいいところ。
「なんか面白そうだな」
「うちの会社も仲間に入ってみたいな」
そう思っていただけたなら、ぜひ一度、BAMBOOの扉をノックしてみてください。
一社ではできないことも、仲間とならきっとできる。人に、地域に、未来にちゃんと向き合いたい会社のみなさん、あなたの参加を、心からお待ちしています。
この記事を書いた人
中岡 直子
徳島生まれ徳島育ち。神山塾16期を経てRELATIONスタッフに。 銀行勤務が長く、前職は製薬会社でMR。 3人の母でそろそろ子育てから解放予定!!今までは誰かのために生きてきたけれど、これからは自分を大切に、大好きな人達と居心地のいい場所で、毎日ご機嫌に過ごしていきたいと思う今日この頃…。アシスタントとして代表を支えられるように日々頑張っています。
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