こんなふうに働けたらいいな−神山塾13期を終えて− | KATALOG
こんなふうに働けたらいいな−神山塾13期を終えて−

こんなふうに働けたらいいな−神山塾13期を終えて−

齋藤 千夏
齋藤 千夏

2022.08.16

リレイションが運営している神山塾。
6月2日に無事13期の卒塾式を迎えることができました。
今回は前半に塾生が企画したイベントの様子やインタビュー、
後半に卒塾式の様子をお届けしたいと思います。

神山に身を置き、自分を知る− 神山塾13期のこれまで−」でお届けしましたが、塾生が3月・4月・5月の3班に分かれてそれぞれイベントを企画。
イベント終了後、4月班にインタビューをしたのですが「こんなふうに働けたらな」と話していたことが印象に残っています。
4人がそう思えるような関係性とはどんなものなのか、前半でお届けできればと思います。

13期生へゆっくりインタビューできたのはこの時だけ。
塾期間中の自然体な話、ぜひご覧ください。

家族連れから神山の大先輩まで、それぞれの楽しみ方で過ごす川辺での時間。

神山スキーランドホテルの近くの川辺にタープを張り、準備をしていました。

神山塾生の4月班の4人が企画したイベント名は「神山塾のんびり会」。

会場は神山塾が以前からお世話になっている、神山スキーランドホテルの近くの川辺。
春になり、少し暖かくなって、足を水につけたくなるような気候でした。

大々的に広報はせず、これまで塾生がお世話になった方や関わっていただいた方へお声がけさせていただき、家族連れから神山の大先輩まで幅広い年齢層の方々にお越しいただきました。1日中一緒に過ごしてくださった方も。

イベントの趣旨は、「神山塾生と足を運んでくれた皆さんで、のんびり一緒に楽しく過ごしましょう」というもので、単におもてなしをするのではなく、自分たちが楽しむことを大切にしていました。

足湯の様子。

焚き火で石を温め足湯をつくったり、焚き火でパンを焼いたり、けん玉コーナーやアロママッサージ、中国茶、廃材を使ったアートなどなど……塾生が自分が好きなことや得意なこと、挑戦してみたいことなど色々なコンテンツが用意されていていました。

小さいお子さんがたくさん参加していました。焚き火パン、売り切れで私は食べれず。
中国茶を淹れてくれるブースも。

塾生がずっと張り付いてその場にいるのではなく、午前と午後の部に分かれて、自分がお客さんとして楽しむ時間と、店番をする時間を分けていました。

わいわいがやがやではなく、時々聞こえる笑い声が心地のいい、ゆったりした時間が流れていたように思います。

企画にあたって大切にしていたこと、4人の関係性。

イベントが終了し、片付けをした後、4月班の温かい雰囲気に惹かれ、今どんなことを思っているのか、思わず聞きたくなり、引き止めて話を聞くことに。

4月班の4人。

――今回のイベントの趣旨は「神山塾生と足を運んでくれた皆さんで、のんびり一緒に楽しく過ごしましょう」といったものでしたが、どういった過程でこのイベントになっていったのですか?

みわちゃん:この4人は普段、気を遣ったり、相手のことを考えて相手を優先してしまうタイプで。イベントの内容を考えていると、自然と“しなくちゃいけない”“おもてなししなくちゃ”といった方向になっていくんですよね……。そんな中で、自分たちがくつろげるイベントがいいなあっていう話になって。

みわちゃん:でもぶれちゃってた時もあった(笑)。
この四人は自分の心地よいとかやりたいことをやるというよりは人のために何ができるかって考えるメンバーが多くて、自分たちがのんびりしよう、楽しもうっていうところを一番大事にしてても、途中で「お客さんを一生懸命おもてなししなきゃ」っていうふうに自然とその思いが強くなっていってて。おもてなししなくちゃと義務感が出てくることを感じてしまったことがあった。でもそれじゃ疲れちゃってのんびりほっこりできないよね……と。

みわちゃん:そんな時に他の班の塾生から、「イベントって考えるから、やらなきゃいけないって思うけど、のんびりするところに一緒に楽しもうよっていう感じなったらみんなのやろうとしているようなことになるんじゃない?」っていうふうにアドバイスをもらって。

れいくん:のんびり自分たちが楽しんで、その中にゲストさんが入ってもらってその場を一緒につくるっていう、そこに最終的に戻れることができたのはよかったな。

イベント会場の様子。

れいくん:いいイベントをしようっていうのもあるけどそれ以上に、イベントをつくっていくことが辛いこと、頑張ること、タスクというのではなくて、イベントの準備自体がめちゃくちゃ楽しいイベントっていうのが4人のなかであって。今日も楽しかったけど、その過程もすごく楽しかった。

アロママッサージをしている様子。

ーーみわちゃんは今回マッサージをしてたけど、最初の自己紹介ではあんまりマッサージのこと言ってなかったように思うんだけど。最近はアロマだったりマッサージを勉強したいっていう気持ちが大きくなってるんですか?

みわちゃん:塾の期間中に、自分の内側と話をするようになって、自分がマッサージをすることが好きっていうことに気づいて。いきなりマッサージさせてっていうのはハードルがあるけど、この会を機会にやらせてもらって練習にもなった。人に説明するとなると、ちゃんと根拠も伝えないといけないな……とか。マッサージすることでいろんな話ができたし距離が近くなって。お世話になってる方にもできたのがよかった。楽しかったなあ!

こんなふうに働きたいな

――ぶりおかさんはチームプレイがあんまり想像できないみたいな話を以前、塾の講義の時間でしていたように思いますが、今回チームとしてイベントを企画してどうでしたか? 今私は4人を見てチーム感をひしひしと感じていますが(笑)。

ぶりおか:これまでは、仕事でも趣味でも一人でやるような仕事が多くてチームプレイに慣れてなかったけど……。今回、協力してやれたのかなって思います。これを続けていけばいいのかなって。楽しめました。

でもまた他のチームで何かをする時、どうしたら同じようにうまくいくのか、っていうことがわかってなくて。うまくいった原因を分析できてないんですが、これを繰り返して身につけていけたらいいのかな。

れいくん:ぶりおかさんらしいコメント(笑)。そんなの頭の片隅にもなかった(笑)。

ぶりおか:聞かれて今思い出したんですが、4人の中の役割みたいなのを見つけようとしてたように思います。「ここは自分の出番だ」「ここは出番じゃない」不得意なところは得意な人に任せて、得意な時は出てくるみたいな感じでやったなあと。

なおき:「こんなふうに働きたいな」っていう話もあったね。

みわちゃん:それぞれが得意なことがあるから分担して、それぞれがそれぞれの持ってるものを出し合えた感じ。

――どんどんみんなの雰囲気が変わっていくように感じますが、皆さんはどう思ってますか? この時間がよかったとか、変化のきっかけとかって浮かびますか?私は3月の展示以降雰囲気がガラッと変わったと感じてますが、どうでしょうか……?

なおき:みんなで活動することもあったけど、それぞれ1対1で話すことが増えたかな。この4人でいうと、いろんな所にイベントの下見もかねて出かけたんだよね。神山の軽井沢レジャーランドだったり、神山スキーランドホテルだったり。そこで一緒にご飯を食べたり、塾以外の時間でお互い話したり、お互いを知り合おうっていう時間があったかな。そんな時間を過ごすうちに仲間っていうのがさらに強まった気がしています。

みわちゃん:4人の中でコミュニケーションをよくとったかもね。意見を言っても誰かが批判することが1回もなくて。お互いの話をどんどん高め合えるチームだった。

なおき:グループで何かをする時って声が大きい人が喋って、「それがいいと思います」と流れていくイメージがあったけど、ここはそうじゃなかった。もやっとしたことがあったら伝えられて、すぐに解消できる。

みわちゃん:否定しない空気感があるのは安心感があってなんでも言いやすいといつも感じてた。

お話を聞いてる最中も、ここは私じゃなくて、誰々さんが話したほうがいい、とバトンタッチをしながら役割分担をして答えてくれていました(笑)。お互いのことを本当によく知る時間が持てていたのだなと。

イベント終了を伝えた時、1日中ずっと過ごしてくださっていた方が
「ほんとに楽しかった〜ありがとう」としみじみとお話されていたのが印象に残っています。誰もせかせかせず、でもほったらかしでもない。心地い距離感のイベント、その名の通りの「のんびり会」でした。

ちなみに私が一番嬉しかったのは、13期の塾に来たことがない方々がたくさん来ていたこと。塾の時間外で、それぞれが自分の興味のある神山の場所だったり人に会いに行って、会にお誘いできるような関係性をつくっていることが嬉しかったです。

あっという間に卒塾式−塾長へのサプライズ−

全員に修了書を手渡し。

さて、イベントが終わってからは季節も暖かくなり、企業実習なども経て、あっという間に6/2卒塾式のタイミングとなりました。

卒塾式当日は塾長からの挨拶の後、神山の大先輩が挨拶してくださったり、差し入れをくださったりと神山塾らしい最後となりました。

リレイションの代表で、神山塾の塾長のケドさんが席を外した時、なにやらごそごそと……。

塾生がサプライズで花を用意していました!
バレないかドキドキした雰囲気が伝わってきます(笑)。

そしてサプライズ!!塾生が用意したのは全員分の小さな花束。
ケドさんへ一人ずつ手渡しして、メッセージを。

ケドさんへの感謝や尊敬していることなどを一人一人が伝え、渡し終わると大きな花束になりました。塾長もところどころウルっとしながら暖かい雰囲気のまま卒塾式が終わりました。

そして今は8月。卒塾してもう2ヶ月が経ちました。その後オフィスに顔を出してくれたり、次に始める仕事の報告を受けたりと繋がりは続いています。

「等身大で過ごす」「自分を知る」といったことを塾の広報で伝えてきましたが、
神山塾13期がスタートしてから卒塾するまでの間に、大きな変化があった方もいて、
神山塾って自分を見つめ直す前向きに立ち止まる期間なんだなと、
私も13期生と過ごすことで体感させていただきました。

私は頼りない新人スタッフでしたが、「今週はあんまり来れなかったんだね〜? 忙しいの?」「最近仕事どう?」と私のほうがたくさん気にかけてもらった6ヶ月だったように思います。みんな元気にしてるかな〜?

13期の皆さん、いつもお世話になっている神山の皆様、そして遠くからも応援してくださっている皆様、ありがとうございました。

来週からは神山塾14期がスタートします。14期も皆さんのご協力のおかげでたくさんの方が応募してくださり、賑やかになりそうです。

今後とも神山塾をよろしくお願いします!

この記事を書いた人

齋藤 千夏

齋藤 千夏

徳島生まれ徳島育ち。社会人2年目の2020年リレイション入社。 アウトドア・音楽・イベント好きなアクティブ派で、食べることをずっと考えています。エスニック料理、特にスパイスチャイが好き。サーフィンを始めたので趣味と言えるくらい上手くなりたい!大切なひとたちや応援したい人たちの力になれる、そんな仕事ができるよう頑張っています。

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