KATALOG WEBをご覧のみなさま、こんにちは!
今年度の神山塾、後半の運営を担当しました穴井です。
今回は、12月24日をもって修了しました今年度の神山塾の総括と、謝恩会・卒塾式の様子をご紹介したいと思います。
今期も多くの塾生が徳島県の外から神山町に滞在し、
見ず知らずのメンバーと協力し合いながら神山塾のプログラムに取り組みました。
神山塾では、地域の方たちと交流するきっかけとなるイベントの企画や実践、
神山町内に住まう方たちの農作業や恒例行事のお手伝いをしながら、
今後の「暮らしかた」や「働きかた」を考えていきます。
今年度は、12名の卒塾生を輩出しました。
神山塾KATALOGコースは7月から、
神山塾8期生は、9月から始まり、卒塾生はあわせて12名でした。
今回も英語記事の後に日本語記事があります。どうぞお見逃しなく!
Hello! This article is posted by Yusuke who organized a last three months of Kamiyamajuku 2016.
I would like to report about the last term of Kamiyamajuku from the position of organizer, and also report about a graduation party to appreciate to the local people in Kamiyama town.
Almost of all graduate came from the out of Tokushima prefecture as well as the other term.
Trainees usually cooperate each other and made effort to manage the programs of Kamiyamajuku.
The programs of Kamiyamajuku are composed by not only organizing events to communicate with local people but also helping farm jobs and local events, and then trainees experience and learn their lifestyle in Japanese rural area.
Twelve trainees graduated on the end of last December.
The KATALOG course started from last July, and the 8th Kamiyamajuku started from last September.
I recommend to take a look this article about the 8th Kamiyamajuku.
Learning Days as a Staff…
This term’s Kamiyamajuku had some changes from previous terms.
- Two courses were organized. KATALOG course of Local branding and the 8th Kamiyamajuku of Local revitalization.
- The graduates of Kamiyamajuku worked as organizing staff.
- Collaboration event with Monosusjuku organized by Monosus inc..
I graduated from the 7th Kamiyamajuku, and I felt my mission changed as a graduate concerned.
I mean my mission is not “a trainee who learn from experiences and reflections” but “a staff who organize programs to let trainees learn”.
To be honest, I was jealous of trainees because they look very fun to prepare events lol.
However, my responsibility was to organize the Kamiymajuku’s programs to tell them my experiences learned from Kamiyamajuku.
Actually, I concentrated to manage the programs because I didn’t have enough experiences to train someone at the previous job.
Kamiyamajuku’s training policy is “Leaving, but Watching”.
Staff should not tell every instruction to trainees, but I am willing to supporting for them to challenge something new.
My target is to enhance trainees’ motivation and initiative.
I always wondered whether I should explain to trainees about purposes of program in order to let them think about that.
Though it was seriously difficult for me, good opportunity to learn coaching and facilitating.
I was often anxious about that I could contribute to mature of trainees.
It was not so many time to realize my plans had achieved; however, I believe that I got definitely matured amongst all concerned.
This is because I always tried something new action, reflected results and changed the way of coaching.
Importance of Decsiding by Myself
Kamiyamajuku trainees got held a graduation party which was “Omotituki Making Rice Cakes Thanksgiving Party” on the 23rd of last December. It was expression for them to appreciate to all of Kamiyama people who concerned to Kamiyamajuku.
In Kamiyama, people make and give rice cakes to neighbors before the end of year.
Kamiyamajuku trainees borrowed Kine and Usu from local people, and made rice cakes with participants.
Some of participants said “This is the first time for me to make rice cakes!! Really exciting!!”.
They looked satisfied;)
*Kine looks like a wooden hammer to press rice.
Usu is a foundation made of wood or stone.
This thanksgiving party was prepared in just three days, so trainees had good cooperation each other after making its plan.
This is because I believe the trainees’ strong points were a quality of action plan and a sense of unity.
In addition, a responsibility was excellent because they presented me a report of this event for next term’s trainees.
The party’s concept was “the place of appreciation to this half year ” so that the participant fee was free.
However, the trainees did not decide it easily.
They wondered whether they had better get fee or not, and they got a long meeting to decide it.
I think it seems to be original Japanese voluntarism.
As a staff, I would like to insist that it is most significant thing for them to decide “by themselves”.
I believe that initiative and characteristics are formed by not someone’s instruction but self management.
Solidarity like a Cotton Candy
A graduation ceremony was held the day after the thanksgiving party.
Trainees were given a certificate from the president of RELATION inc. ,and talked about how they felt at the moment.
“I could learn about new viewing of worth. I will come back to Kamiyama again.”
“I thank to all trainees because I cannot spend four months without you all.”
“I could learn new lifestyle in Kamiyama, and wanna make use of this experience.”
They gave a short speech with their own words, and some of them hardly talked with strong emotion.
I was personally happy to hear that everyone said “To join Kamiyamajuku was correct decision for me”.
Although it depends on the each way of thinking how they spend the term of Kamiyamajuku, it seems to be good experience for every trainee.
At last of the graduation ceremony, Ms. Kuniko Aihara who is respected by every Kamiyamajuku trainee gave farewell messages.
“I hope you all will come back to Kamiyama town as the second hometown”
How warm this message is!
“These trainees have strong solidarity! It is like a cotton candy!”
The metaphor is so impressed for me.
Actually they respected each characteristics and cooperated each other, then they got mature together little by little.
Though it has not been fixed yet, I am looking forward to happening something exciting on the next term of Kamiyamajuku.
Finally, I would like to express my gratitude to local people who live in Kamiyama town, the guest lecturers and everyone related to Kamiyamajuku.
~以下、日本語文章です~
運営スタッフとして、学びの日々。
今年度の神山塾は、例年と比べて多くの変化がありました。
1.従来の神山塾とは別のKATALOGコースを追加し、2つのコースで訓練をスタート。
2.神山塾の卒塾生がプログラムの運営を担当。
3.株式会社モノサスが運営する「ものさす塾」と合同でイベント実施。
私自身は神山塾第7期の出身ですが、神山塾に携わる者として、
「参加し、体験や内省を通して学ぶ塾生」から
「学びを得られる場づくりをするスタッフ」に役割が変わったと考えています。
グループワークやイベントの準備に取り組む塾生を、
「楽しそうだな~。でも参加者であってはならない!」と
横目で見ながら必死に我慢していました(笑)。
前に勤めていた会社でも、
仕事として人材育成に取り組んだ経験はありませんので、
自分が塾生期間中に学んだことをどのようにして伝えていくか、
運営スタッフとして自分がやるべきことは何なのか、
自分の役割を新しく定義することに集中していました。
神山塾の育成方針は、「全力放置」です。
運営スタッフが1から10まで指示をするのではなく、
塾生が主体となって自発的に行動を起こせるような場づくりを目標としています。
1日のプログラムを説明することひとつ取っても、どのタイミングで何を話すのか、
プログラムを実施する意図を明らかにするのかどうか、あえて何も指示せず、
塾生からの質問を待つのか、試行錯誤の連続でした……。
神山塾生ひとりひとりが主役となり、
神山町という舞台で、地域で暮らす知恵や価値観を学び、
成長するための補助ができているか。
迷いや葛藤の中で、ねらい通り進行できたと実感したことは決して多くありませんが、
塾生の成長のために多くのことを考え、行動に移し、反省してきました。
今年度の神山塾を通して一番成長した人は私だと思います。たぶん(笑)。
自分たちで決める感謝の気持ちの伝えかた
昨年12月には、卒塾記念イベントとして
お世話になった神山町内のかたたちに感謝の気持ちを伝えるために、
「おもちつき感謝祭」を開催しました。
神山町では、年の瀬を迎えるにあたってお餅つきを行い、
近所のかたたちに振舞う風習があります。
杵と臼をお借りし、参加してくださったかたたちと一緒にお餅つきを行って、
大いに盛り上がりました。
神山町に移住してきた参加者のかたからは、
「初めてお餅つきをした!」や、「すごく楽しかった!」
などのお声をいただき、満足してもらえた様子でした。
おもちつき感謝祭は、3日足らずで準備を行ったのですが、
方向性が決まってからは役割分担も早く、あっという間に準備が整いました。
それぞれの塾生が自分のできることをやる実行力とその早さ、
協力しながら進める団結力の強さが今期の良さかなと思っています。
来期以降の神山塾生が、イベント準備を進める際に参考になれば、と
本イベントの丁寧な報告書を運営スタッフに提出するところも責任感の強さを感じます。
このイベントは、「半年間のありがとうをお伝えする場」をコンセプトに、
参加費は無料で行いました。
無料でイベントを行うところに今期の個性が出ていますが、
塾生間で意見が分かれたため、簡単に決まったことではありません。
「感謝の気持ちを伝える場なのに、お金を取ってしまって良いのか」
「お金を使って準備する以上、お金をいただかないと、続けられない」
準備の時にさまざまな意見が交わされましたが、運営スタッフとしては、
塾生たちが 「自分で決めること」に意義を感じています。
指示されたことを淡々とこなすのではなく、自分たちで決めて、
納得しながら進めることによって、主体性や個性が生まれると考えています。
わたあめのようにまとまった今期の神山塾生
おもちつき感謝祭の翌日に卒塾式を執り行いました。
塾生ひとりずつに修了証書を手渡し、
神山塾を修了する今、どんなことを感じているか、現在の気持ちを述べてもらいました。
「神山塾に来てこれまでにない価値観を知ることができて良かった。また神山町に遊びに来たい」。
「このメンバーだったから4ヶ月間乗り切れた」。
「毎日、地域の暮らしかたや新しい働きかたを学べた。次の進路に活かしたい」。
それぞれ自分の言葉で話し、達成感か寂しさからか涙する塾生も……。
運営スタッフとして個人的に嬉しかったことは、
誰もが 「神山塾に来て良かった」と言ってくれたことです。
神山塾の時間をどう使い、どういう意義を見つけるかは
塾生ひとりひとりの捉えかたによって異なるものですが、それぞれに意味のある時間になったようです。
卒塾式の最後には、
神山塾が始まった2011年からすべての神山塾生を暖かく見守ってくださっていて、
「神山町のお母さん」として慕われている粟飯原國子さんより、
お祝いの言葉をいただきました。
「神山町を第2のふるさととして、気軽に遊びに来てほしい。」という暖かい言葉や、
「わたあめのように、まとまっていた期だった! ここまで塾生がまとまっていたのは珍しい!」
という言葉が印象に残っています。
確かにお互いができることを尊重し、協力し合いながら、
わたあめのように少しずつ、着実に大きく成長していった期だったと思います。
開催時期は未定ですが、次回の第9期にどんなメンバーが集まり、
どんなことが起こって、どんなことを学んでいくのか、今から楽しみです。
最後になりましたが、神山塾を運営するに当たってご協力いただきました神山町にお住まいの皆さま、
ゲストとして講演していただいた皆さまをはじめとして、
関わってくださったすべてのかたに感謝の気持ちを伝えたいと思います。
《こちらの記事もどうぞ》
神山塾とものさす塾が合同で行ったイベントの振り返り記事。
EVENT REPORT「あるでないで神山〜1日限定、秋の山姥村〜」
神山塾生たちが野外作業をした一日の様子。
「神山塾日誌」− 参加型神山プロジェクト 森づくり体験 −
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この記事を書いた人
穴井 祐介
大分県出身の九州男児。古い価値観や既存の枠組みから脱却し、時代の先端で生きることを目指しています。神山塾を通して得た経験を他の地域で活かすべく、2019年から愛媛県西予市にてエリアマネジメントに挑戦。大分のカボスと徳島のすだちの板ばさみにあっていましたが、これからはみかん推しでいきます。
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