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みんなでごはん   〜 カフェ オニヴァというみんなの家 〜

みんなでごはん 〜 カフェ オニヴァというみんなの家 〜

こんにちは。
神山塾 KATALOGコース2期生の村川奈津子です。

徳島に来て、約3ヶ月。

気がついたら、当初うんざりしていた湿度もすっかり少しやわらいでなくなって、
乾いた秋の空気にゆっくりとへと季節が変わってきましたね。

私が所属する神山塾 KATALOGコースは、
7月3日夏まっさかりにスタートしました。
県外からの参加者のほとんどは、
徳島市内にそれぞれアパートを借りて住んでいるため、
初めの1ヶ月はなれない暑さや湿度、
家電や生活必需品の購入など、生活基盤を整えることで精一杯。
何をするにものんびりしている私は、約1ヶ月間、
洗濯機と冷蔵庫なしで自炊生活をするという新しいサバイバル能力を習得してしまいました(笑)。

8月からは、KATALOGコースとして地域の夏祭りに出店させていただいたり、
また、個人的に森づくり、ワークショップ、イベントや別地域の夏祭りに参加したりと
少しずつ神山町の人たちや、生活にもなじんできました。

神山町と徳島市内を行ったり来たり。

神山町の中にすっぽり入り込んでいないからこそ感じた、
私なりの「家」のかたちを今回はご紹介します。

 

 

みんなでごはん

8月29日夜7時。日中のうだるような暑さが少し落ち着いた時間。
神山町の中心地区、寄井の商店街にある
築150年の古民家を改装したスタイリッシュな建物に人が集まりだしました。

夕暮れ時の寄居の商店街から見えるカフェ・オニヴァ。
夕暮れ時の寄井の商店街から見えるカフェ オニヴァ。

「あ~! いらっしゃい!」

「おかえりなさ~い!」

お店に入ろうと中を覗くと、網戸を開ける前から明るい声と元気な笑顔。

今回ご紹介する「みんなでごはん」は、神山町内にある「カフェ オニヴァ」で
ほぼ1ヶ月に1回開催されているイベントです。
名前のとおり、その日の参加者全員で長机を囲み、
みんなで一緒ごはんを食べるというもの。

参加者の顔ぶれは回によってまちまち。

この日の参加者は神山町民の常連さんや、卒論を書きにきている学生、
たまたま東京から視察で来ていた方。またお盆で帰省中の学生、
そして私たちKATALOGコースの塾生などとみごとにばらばら。

私自身も3分の2くらいの人がこの日が初対面でした。

参加人数がふだんより多く、また地元の常連さんである金泉さんのスペシャルライヴもあったため、
立食・ブュッフェ形式でしたが、普段はスタッフ4名も含めて、
当日参加者全員くじ引きで席を決めます。
なので複数人で参加しても、必然的に席はバラバラ。

料理もあえて大皿で提供するため、お客さん同士で取り分けあったり、
スタッフの手の届かないお皿からは、お客さんに取りわけてもらう、なんてこともよくおこるそう。

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お料理もおいしかったけど、キリッと冷えた白ワインは最高でした。
お料理もおいしかったけど、キリッと冷えた白ワインは最高でした。

普段必ずおこなわれるのがアイスブレイクも兼ねた「お題自己紹介」。
自己紹介 + その日のお題を発表するというものです。

「今の仕事をしていなかったら、なにしてた?」

「100万円を1日で使い切らなきゃいけなかったらなにする?」

「もし逆の性別だったら……」

という、日常の生活の中では考えもしないようなことから、
好きな本の紹介や来年への抱負など、いろいろなお題がその場で出されます。

そんな無茶ぶりなお題を唐突にいわれても……と思うようなお題もありますが、
意外とみなさんサラッと上手に楽しんで発表してくださるそう。

私も入塾後からのこの2ヶ月間、こんなにも自己紹介をしているのは人生初だろうな、
と思うような怒濤の自己紹介ラッシュな日々をすごしています(笑)。

自己紹介する相手というのは、もちろんほとんどの場合が初対面。

なので、変に自分を取りつくろう必要がなく、
本音で話すことができたり、

不思議なもので、話しているうちに、
普段は意識していなかったような言葉が自然と飛び出してきたり。

きっと、このお題自己紹介も参加者の方たちにとって、
自分自身を振り返ったり掘り下げたり、
また他の人の話から刺激を受けたりと、ちょこっとだけ今を振り返る、
よい機会になっているんじゃないかなと思いました。

この日は人数と時間の関係上、残念ながら通常の自己紹介のみでしたが、
誰かが話している姿を見ると、やっぱりすこし場がなごんだり、
また相手に興味をもち、話しかけたりするきっかけになったりしました。

 

 

「ここは家族やけん」

歌がとってもお上手な金泉さんの弾き語り! 「なごり雪」「少年時代」などを披露してくださいました。バンドメンバー募集中!
歌がとってもお上手な金泉さんの弾き語り! 「なごり雪」「少年時代」などを披露してくださいました。バンドメンバー募集中!

この日すてきなスペシャルライヴを披露してくれた常連客の1人、金泉さん。

普段は神山町上分で金泉製材を経営されていて
オニヴァで使用している杉でできたコーヒーカップも、

金泉さんの所の杉を神山町しずくプロジェクトでかたちにしたもの。

驚くほど薄くて軽いカップ。口にあたる部分が柔らかく、コーヒーもとってもまろやかに感じます。神山町の自家焙煎「豆ちよ」さんのコーヒーも更においしく楽しめます!
驚くほど薄くて軽いカップ。口にあたる部分が柔らかく、コーヒーもとってもまろやかに感じます。神山町の自家焙煎「豆ちよ」さんのコーヒーも更においしく楽しめます!

神山町のこと、お仕事のこといろいろとお話をしているなかで、
「どのくらいの頻度でオニヴァにきているのかな?」
とふと気になって聞いてみると、
「……?  ここは家族やけん!」
という答え。

「あ、まさにここはそれだ」と私が感じると同時に、
「そうそう!」とうれしそうに笑顔でうなずくスタッフのみなさん。

そうだよな、家に帰るのに、家族に会うのに「頻度」なんて数えないよな、と妙に納得。

考えずに来ることのできる場所、
地元の人たちにとってカフェオニヴァはそういう場所なんだろうなと、
すごく納得のいく、よい意味でのくだけた空気感が、そこにはありました。

 

 

「薪通貨」という価値の交換

カフェオニヴァとお客さんとの垣根の低さのひとつとして、
薪をたくさん使うカフェオニヴァならではの「薪通貨」というシステムがあります。

薪通貨が始まったきっかけは、開店当初にお店で使う大量の薪の調達手段や時間がなく、
それを地域の人に相談したことから。

「それなら次来るとき持ってくるけん」と薪を持ってきてくれたそう。

そのお返しにお食事を……とスタートしたこの通貨システム。

「だって私たちすっごい量の薪つかうのに、
この4年間で薪割りしたの、薪割りワークショップでだけなんだよ~!」

と笑うオーナーの齊藤 郁子さんですが、
お店のストーブや床暖房などに使用しているすべての量の薪を……と想像してみると
なかなかすごいことですよね。

もちろん、普段から材木を扱っている金泉さんも、薪通貨利用者のうちの1人。
交換するものは薪だけでなく、そのときどきや人によってさまざまで、
野菜だったり、最高値ではなんと松茸通貨が登場したこともあるとか!

簡単にいってしまえば、薪と食事や飲み物を交換するという物々交換。

だけど、その中で私が惹かれたのは、
その中にある「相手の持っている価値=その人の生き方」を受け入れて、
尊重しあうというそのあり方の部分。
言葉にしてしまうと簡単に聞こえるけど、自分以外の誰かを、
またその生き方をそのまま受け入れる事って実はとても難しい。

私自身、約5年半、東京で販売員として働き、
その後海外で飲食店を中心に、約2年ほど働いた経験があります。
また、国内外のいろいろなお店にお客さんとしていく中で見つけた、
私なりの ”
良い店 とは「お店とお客さんが同等のお店」。
過度なサービスはしないし、求められない。
そして、お店側とお客さん側それぞれが、
できる範囲内で相手を思いやり、親切に接しあう。
つまり、お互いを一個人として、リスペクトしあい、
人としてコミュニケーションがとれているお店。
そして、オニヴァのあり方はまさにそれだな、と思います。

だから、オニヴァにとっての薪通貨は、単純な物々交換ではなく、
ローカルなエネルギーや、人と人とのつながりを大切にするオニヴァの想い、
そしてそこに集まる人たちの優しさが集まった、
新しいかたちの価値の交換だなと感じました。

 

 

「人が集まる場を作りたかった」

カフェ オニヴァは2013年12月にオープン。
その翌月の2014年1月から「みんなでごはん」は始まりました。

「みんなでごはん」の基となる発想は、
カフェオニヴァの立ち上げ人の1人でもあるシェフの長谷川さんが毎年夏に、
フランスで働いていた農場民宿での経験から。
バカンスとして長期滞在するお客さんが多く、ディナータイムは、
働く人も泊まっている人も一緒にテーブルを囲むことから、
帰るころには1つ屋根の下で暮らした家族のような感覚になることが多かったそう。
そういう居心地のよい場所を自分でもつくりたいと思っていたところ、
神山町とご縁がつながり、カフェオニヴァをオープンすることになりました。
だから、みんなでごはんを始めたのもすごく自然な流れとのこと。

「ただおなかを満たすだけでなく、心も満たす場所をつくりたかった」

その言葉とおり、笑顔で出むかえてくれるスタッフや、お客さん同士のふれあい。
それは、常連客のみにむけてではなく、お遍路さんや旅行客、
移住者などすべての人に対していつも開かれています。

いつも明るいスタッフのみなさん。
いつも明るいスタッフのみなさん。

神山町には、地元の方はもちろん、仕事で来ている人や移住者もいれば、
私たちのような期間限定で住んでいる塾生もいます。
また、住んではいないけれど、第二の故郷のように頻繁に訪れる人、
イベントや視察で訪れた人など、さまざまな人がいます。
新しい出会いにわくわくすることも多いけど、
大人になってくると「安心してくつろげる」そんな場も必要になってくる。

正直なところ、みんなでごはんに行く前に私が期待していたのは、
おいしい食事と新しい人たちの「出会い」のある新しいコミュニケーションとしての場でした。

でも、帰るときに感じたのは、安心感のある「アットホーム」としての場。

思いついたときにいつでも行くことができて、
くつろいだ笑顔の人たちがそこにはいて、
食事をしたり、ちょこっと飲んだりしながら、
なんでもない話をすることができる。
そして何より「あ、神山に来た時は
ここに来ていいんだ」と思える。
そんな風に受け入れてもらえる場。
「それってやっぱり、家だよなぁ」って思います。

カフェ オニヴァに行ったときに出会う人は、毎回違います。

それでも、そこにいる人たちみんなの心がくつろいでいて、
そのベースをつくっている、開かれた場所がと暖かい想いがあって。
そこでその日出会った人たちと、一期一会の家族としての時間を過ごす。
それが、カフェ オニヴァであり、「みんなでごはん」なのかなと思いました。

カフェ オニヴァのみんなでごはんは、ほぼ毎月末におこなわれています。

その他にも、その日の食事、飲み物メニューが一皿500円で食べられるワンコインバルなど、
定期的にイベントがおこなわれています。

おいしい食事を、暖かく明るい家族と一緒に楽しみに、
ぜひ神山町の「家」に行ってみてください!

金泉さんのバンドメンバーも大募集中です!!

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Cafe on y va(カフェ オニヴァ)
徳島県 名西郡神山町神領字西野間5-1
公式Facebook:https://www.facebook.com/cafeonyvakamiyama